鹿児島市議会 > 2021-09-14 >
09月14日-05号

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  1. 鹿児島市議会 2021-09-14
    09月14日-05号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    令和 3年第3回定例会(9月)                議 事 日 程 第 5 号                          令和3年9月14日(火曜)午前10時 開議 第1 第36号議案ないし第63号議案──────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件    議事日程のとおり────────────────────────────────────────出席議員 (43人)  1 番   西     洋  介  議員  2 番   山  下     要  議員  3 番   中  元  かつあき  議員  4 番   徳  利  こ う じ  議員  5 番   向  江  か ほ り  議員  6 番   ま つ お  晴  代  議員  7 番   こ じ ま  洋  子  議員  8 番   合  原  ち ひ ろ  議員  9 番   平  山  タカヒサ  議員 10 番   園  山  え  り  議員 11 番   霜  出  佳  寿  議員 12 番   佐  藤  高  広  議員 13 番   薗  田  裕  之  議員 14 番   瀬 戸 山  つ よ し  議員 16 番   し ら が  郁  代  議員 17 番   松  尾  ま こ と  議員 18 番   米  山  たいすけ  議員 19 番   中  原     力  議員 20 番   たてやま  清  隆  議員 21 番   の ぐ ち  英 一 郎  議員 22 番   奥  山 よしじろう  議員 23 番   川  越  桂  路  議員 24 番   山  口     健  議員 25 番   古  江  尚  子  議員 26 番   仮  屋  秀  一  議員 27 番   柿  元  一  雄  議員 28 番   長  浜  昌  三  議員 29 番   小  森  のぶたか  議員 30 番   伊 地 知  紘  徳  議員 31 番   大  森     忍  議員 32 番   大  園  た つ や  議員 33 番   大  園  盛  仁  議員 34 番   志  摩  れ い 子  議員 35 番   中  島  蔵  人  議員 36 番   平  山     哲  議員 37 番   入  船  攻  一  議員 38 番   欠  員 39 番   小  森  こうぶん  議員 40 番   崎  元  ひろのり  議員 41 番   片  平  孝  市  議員 42 番   三 反 園  輝  男  議員 43 番   森  山  き よ み  議員 44 番   秋  広  正  健  議員 45 番   小  川  み さ 子  議員────────────────────────────────────────欠席議員 (1人) 15 番   わ き た  高  徳  議員────────────────────────────────────────事務局職員出席者  事務局長   宮 之 原     賢  君  事務局参事  議事課長   船  間     学  君  事務局参事  総務課長   小 土 橋  浩  二  君  政務調査課長 治  野     章  君  議事課主幹  議事係長   上 久 保     泰  君  議事課主幹  委員会係長  渡     英  樹  君  議事課主査  迫  田  洋  行  君  議事課主任  安  樂  泰  士  君────────────────────────────────────────説明のため出席した者  市長     下  鶴  隆  央  君  副市長    松  山  芳  英  君  副市長    松  枝  岩  根  君  教育長    杉  元  羊  一  君  交通局長   白  石  貴  雄  君  総務局長   枝  元  昌 一 郎  君  企画財政局長 池  田  哲  也  君  危機管理局長 尾 ノ 上  優  二  君  市民局長   上 四 元     剛  君  環境局長   稲  田  祐  二  君  健康福祉局長 成  尾     彰  君  こども未来局長緒  方  康  久  君  産業局長   有  村  浩  明  君  観光交流局長 小  倉  洋  一  君  建設局長   福  留  章  二  君  消防局長   中  村     剛  君  市長室長   古  河  春  美  君  総務部長   橋  口  訓  彦  君  企画部長   岩  切  賢  司  君  危機管理局次長浅  井     孝  君  市民文化部長 牧  野  謙  二  君  環境部長   新 小 田  美  郎  君  すこやか長寿部長         山  本  倫  代  君  こども未来局次長         新 小 田  洋  子  君  産業振興部長 中  馬  秀  文  君  観光交流部長 奥     眞  一  君  建設管理部長 北  野  浩  志  君  消防局次長  松  下     剛  君  交通局次長  水 之 浦  達  也  君  教育委員会事務局管理部長         中     豊  司  君──────────────────────────────────────── 令和3年9月14日 午前10時 開議 △開議 ○議長(川越桂路君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第5号のとおりであります。 △第36号議案-第63号議案上程 ○議長(川越桂路君) それでは、日程第1 第36号議案ないし第63号議案の議案28件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略し、前回の議事を継続して質疑を続行いたします。 △個人質疑(続) ○議長(川越桂路君) それでは、引き続き個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず、向江かほり議員。   [向江かほり議員 登壇](拍手) ◆(向江かほり議員) 令和3年第3回定例会に当たり、立憲フォーラムの一人として個人質疑いたします。 令和4年4月からの成年年齢引下げを見据え、若年者の消費者被害の防止、救済等のため実践的な消費者教育の実施を推進することとし、国、県、市が連携して2018年度から2020年度の3年間を集中強化期間とする若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムを推進してきたようです。今年令和3年度は成年年齢引下げ前の最終年度に当たり、民法改正まで半年を切りました。 そこで、対象年齢である10代の実践的な消費者教育が徹底されているのか、今後、若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムに掲げられた取組が継続的に実施できるものになっているのか、確認を踏まえ、民法改正、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する件について、以下質問してまいります。 環境整備における本市の役割について、国から県や市に現場への取組として工程表が示されているようです。 そこで、質問の1点目、国の工程表の概要についてお示しください。 2点目、本市が主体的に取り組むべき事項はどのようなものがあるのかお示しください。 3点目、その事項について本市での推進体制はどのようになっているのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(上四元剛君) お答えいたします。 国の工程表につきましては、成年年齢引下げを見据えた環境整備に向けて、若年者の消費者教育消費者保護、成人式の時期や在り方などについて、令和3年度までの関係府省庁の取組を示したものでございます。 本市が取り組むべき事項につきましては、私のほうで一括して答弁いたします。 国からの消費者教育の推進等に関する依頼文書を受けて、若年者の消費者トラブルを未然に防ぐための周知・啓発や学校において学習指導要領に基づき消費者教育を行うほか、成人式の在り方についての検討をする必要があると考えております。 また、本市におきましては、それぞれの関係部署において対応しておりますが、消費者教育については関係部署間で連携しながら取り組んでいるところでございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 国からの依頼書は、周知・啓発、学習指導などの検討が2018年度から示されていたことが分かりました。本市でも3年間の取組実績があるということが分かります。工程表の中には政策内容の現在までの取組が書かれておりましたので、その工程表に沿ってお聞きします。 今回の成年年齢引下げに関して本市の業務や事業にも様々な取組があり、教育機関、消費者保護、成人式、婚姻等が主に影響がありそうです。 そこで、成年年齢引下げにおいて想定される本市での影響はどのようなものが考えられるのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(上四元剛君) 年齢引下げの影響につきましては、18歳、19歳の若者が保護者の同意なく契約ができるようになるため、悪質商法に巻き込まれるなど消費者被害が拡大することが懸念されます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 本市の消費生活センターでは年間多くの消費者トラブルを抱えた方が相談にいらっしゃるようです。若年者への消費者トラブルについて代表質疑でも議論を交わされており、私も子を持つ保護者の立場として消費者教育の環境が整っているのか気になるところであります。 そこで、年齢引下げにより懸念される消費者トラブルの事例は何かお示しください。 また、本市の消費生活センターと教育現場の連携による事例はどのようになっているのか、あればお示しください。 以上、まとめて御答弁ください。 ◎市民局長(上四元剛君) 消費者トラブルの事例といたしましては、現在、20代前半の市民からマルチ商法などのもうけ話やサプリメントの定期購入などに関する相談が寄せられており、成年年齢の引き下げにより同様の事例が18歳、19歳で増えることが懸念されます。 また、消費生活センターと教育現場の連携としては、小中学校の教諭の参画の下に消費者教育学習資料を作成し、本年4月に市内全ての小中学校に配布しております。また、中・高等学校においては、学校からの依頼を受けて消費生活相談員による出張講座を実施しているところでございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 教育現場から依頼が直接あるようです。 出張講座以外ではどのような消費者教育になっているのか、まずは市の教育現場における消費者教育について伺います。 1点目、消費者教育の目的は何か。中高と発達段階によって変わってくるとは思いますので、大きな目的として何を学習してほしいのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 学校においては、成年年齢の引下げを見据え消費者教育は重視されており、合理的意思決定ができることや消費者トラブルの被害に遭わないことなど自立した消費者としての資質、能力の育成を目的とし、児童生徒の発達段階に応じて行われております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 自立した消費者としての資質、能力の育成は重要と考えます。具体的な事例などを踏まえた当事者意識の向上が必須と考えることから、どのような学習内容なのか伺います。 消費者教育の中・高等学校での実績内容は何かお示しください。 また、外部講師を招いた授業の内容、講師の選定はどのようになっているのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 中・高等学校では、学習指導要領に基づき、社会科や公民科等において消費者問題について学習するとともに弁護士や消費生活センター相談員等を講師とした出前授業等を行っているところでございます。 外部講師を招聘する際には、学習内容について事前に協議するとともに講師の専門性を生かし消費者トラブルの具体的な事例等を学んでおります。なお、消費者教育推進事業を活用する場合は学校の要望に基づいて弁護士会や消費生活センターに講師の派遣を依頼しております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 本市は市立中学校と市立3高が管轄であり、県は県立高校と、県と市の管轄がそれぞれございます。それらの生徒たちに消費者教育の格差が生じてはならないと考えます。 また、国の工程表によりますと、各都道府県に配置が必須とされる消費者教育コーディネーターという役割があるそうです。この消費者教育コーディネーターについてお聞きします。 質問の1点目、役割と配置数。 2点目、実績はあるのか。 以上、まとめてお示しください。 御答弁願います。 ◎市民局長(上四元剛君) 消費者教育コーディネーターについては、消費者教育を担う多様な関係者や場をつなぐため間に立って調整を行うもので、国の地方消費者行政強化作戦2020において全都道府県や政令市に配置を推進することとされており、鹿児島県では令和2年4月から1人配置しているとのことでございます。 県によりますと、同コーディネーターは関係機関との連絡や調整をはじめ、各種研修や啓発広報などの業務を行っているほか、昨年の7月から新たに消費生活関係団体等の講座情報などを消費者教育講師情報ナビとして県のホームページに掲載し、消費者教育の推進を図っているとのことでございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 今のところ、約1年前から配置されているようですが、当局に確認をしましたところ、私が問合せをするまで認識もされていなかったようです。県のホームページに記載されているとのことだったので、県のホームページを見て出張講座をお願いしたいと思って連絡いたしましたと伝えると、市の消費生活センターに直接連絡してくださいと案内されました。やはり関係各所の横のつながりが多いほうがアクセスがしやすいのではと考えます。 そこで、消費者教育コーディネーターと本市との連携を図り、消費者教育のためにもっと活用するべきではないかと考えますが、見解をお示しください。 御答弁願います。
    ◎市民局長(上四元剛君) 現在、県の消費者教育講師情報ナビにおいて本市消費生活センターも関係団体の1つとして掲載され、消費生活出張講座の案内等が行われており、引き続き、消費者教育に関する情報共有を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 先月、政務調査課に調べてもらい本市と同規模の人口を持つ沖縄県那覇市では消費者教育コーディネーターの育成を重視し、市独自で6名を相談員として採用しているようです。県との連携も大事ですが、教育現場に最善の消費者教育を継続して提供できる体制を整えていただくことが一番と考えます。しっかりと県や市の教育委員会消費生活センターの相談員、教育現場全体で今後のコーディネーター育成も兼ねた消費者教育の協議をしていただきたいと要請しておきます。 次の質問にまいります。 民法改正の中で唯一引き上げられたのは女性の婚姻年齢です。法律婚の年齢が女性は16歳から18歳に引上げになります。つまり、未成年者同士の婚姻ができなくなります。平成30年第2回定例会でも質疑が交わされておりますが、そこからどのような体制をつくって来年度の改正に備えた準備がなされているのか明らかにしたいと考える立場から、以下伺います。 法律婚の年齢への影響について、質問の1点目、現在の未成年者の婚姻届提出の方法や必要書類は何があるのかお示しください。 2点目、女性の結婚年齢が16歳から18歳に引上げになることでの影響や課題をどのように捉えているのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(上四元剛君) 未成年者の婚姻については父母の同意が必要であり、婚姻届書内に同意する旨を記載していただくか、任意の同意書の添付が必要となります。 女性の婚姻年齢の引上げにつきましては、経過措置として施行日の令和4年4月1日時点で16歳以上18歳未満の女性は父母の同意があれば婚姻をすることができるとされており、影響は限定的と見込まれますが、婚姻年齢が変更されたことを知っていただくことが必要であると考えております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 窓口業務での確認事項が変わるようなので、チェックミスのないようにお願いします。 次に、法律婚について理解するために学校教育の中で婚姻制度の詳しい内容はいつ勉強するものなのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 婚姻につきましては、高等学校において婚姻年齢の民法改正を見据え、家庭科、公民科などで学んでおります。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 対象者が18歳に引き上げられるのを今まで対象者だった16歳、17歳の女性に分かるよう、可能であれば義務教育である中学校までの学びに入れるべきと考えます。それが難しいようであれば、なおのこと周知・広報が必要になると考えることから、以下伺います。 十分な周知・広報ができているのか、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(上四元剛君) 現在、国のホームページ等で広報されておりますが、今後、本市におきましても窓口にお知らせを掲示するとともにホームページや市民のひろば等で周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 前向きな答弁をいただきました。民法改正により消費者関連や教育機関などの関係各所と一緒にポスターを作成するなど、各方面から協力していくべきと考えます。可能であれば本庁と谷山支所、伊敷支所にあります待合所の広告用モニターに周知のための広報を流すのはいかがでしょうか。また、当事者である未成年の対象者が目にする場所に掲示することが一番の広報になると考えることから、市電・市営バスの広告スペースや高校、短大、大学などの掲示板を利用するなども有効と考えますので、ぜひ広報の手段として検討してくださいますよう要請しておきます。 この質問の最後にお聞きします。 民法改正により年齢の義務と権利が変わり、成年年齢の重さをどう考えるか、今後の環境整備をどうしていくのか市長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 下鶴隆央君 登壇] ◎市長(下鶴隆央君) 向江かほり議員にお答えいたします。 成年年齢の見直しは18歳、19歳の若者の積極的な社会参加を促し、社会を活力あるものにする意義を有しているとされております。一方、自らの意思による契約や進路決定などが可能となり、親権者も含めた家族の生活にも関わるため、制度の広い周知が求められております。私は、若者の社会参加を促し、社会全体で早い段階から自立を支援するために国、地方公共団体、大学など関係機関が広く連携して様々な面から若者を支える環境を整えることが大切であると考えております。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 下鶴市長は就任してからも多くの発言の場で若者が夢や希望を持てるまちづくりを推奨していきたいと発言しておられます。当事者になる令和4年度以降の18歳から20歳を迎える若者が知識なく消費者トラブルに遭わないよう、本市だけでなく県や必要であれば国に要請し、消費者教育の環境整備にしっかりと取り組んでいただきたいと考えます。 次の質問にまいります。 昨年度から何度も質疑を交わしてきました新成人のつどいについてです。 先日、新聞でも取り上げられておりました民法改正により、新成人のつどいも対象年齢が問題になりますが、現状はどのように判断していくのか、ぜひ鹿児島市の判断をお聞きしたい立場から、以下伺います。 まずは、コロナ禍の成人式の実施についてです。 コロナ禍で様々なイベントが延期や中止される中、新成人のつどいは昨年実施され、今年度も行う予定で事業が進んでいるようです。新成人の門出を祝う特別な式典と私は認識しております。 そこで、コロナ禍で新成人のつどいを行う理由は何かお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 新成人のつどいは二十歳を迎えた方々が大人としての責任や義務を自覚し、本市のまちづくりの担い手となるよう、新成人の門出を祝い、激励する大切な機会であると捉えており、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ実施することとしております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 新成人のつどいに対する本市の意気込みがあるのだとよく分かりました。私も同意見です。しっかりと目的を明確に取り組んでいただきたいと思います。実行委員や若者の居場所をこれ以上奪わないよう、安全面を考慮し行っていただきたいと考えます。 では、その安全性をどのように図っていくのかまとめてお聞きいたします。 質問の2点目、令和3年度の実施要綱における感染対策はどのように行うのかお示しください。 3点目、令和2年度もコロナ禍の中で行われましたが、行った際の課題を踏まえ、令和3年度に生かせる点はあるのか、あるようでしたらお示しください。 4点目、令和2年度の新成人のつどいを行った実行委員の声はどのような意見があったのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 新型コロナウイルス感染症対策としましては、現段階では昨年度と同様に午前、午後の2部制による開催、ホール内の収容人数の制限、時間の短縮等を実施してまいります。また、受付におきましては、サーモグラフィーによる検温やスマートフォン等で事前登録したことの確認等を行います。 また、現在、若い世代に広がっております新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえながら、昨年度も会場の外に参加者が集まっておりますことから、会場内外の係員の配置を見直すなど感染症対策とともに式典の充実に取り組んでまいりたいと考えております。 実行委員からは、感染症対策を講じ式典が開催できたことへの感謝や実行委員として活動することで大きく成長できたことなどの感想がございました。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 確かに式典の中に入って参列していただくことは、コロナ禍とは関係なく、長年の課題とされております。大きく変えて取り組まれますので、ぜひこの機会に改善していただきたいと思います。 実行委員の方々からは前向きな意見や感謝の声が多く喜ばしいことです。今後も当事者である実行委員の意見が多く反映される取組方を採用されますよう要望いたします。 次に、新型コロナウイルス感染症防止への対応について詳しくお聞きします。 感染予防として2部制にするということでしたが、今後、感染がどうなるのか分からないことが厄介な問題であります。本市の9月12日のコロナ感染陽性者は8人と、1桁になったところであります。 そこで、質問の1点目、今後、感染減少になった際には実施要綱にある2部制を変更することがあるのかお示しください。 感染症防止のためには受け入れる側はもちろんですが、参列する参加者にも感染予防の協力が必要不可欠と考えます。 そこで、質問の2点目、対象者が式典に参加しやすい取組は何かお示しください。 3点目、式典前に自粛要請などが出た際に令和2年度は県外からの対象者への対応はどうしたのか。また、令和3年度はどのような対応をされるのかお示しください。 以上、まとめて答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 現段階では2部制を変更することは考えていないところでございます。 対象者には受付での検温や会場内の換気、式典の時間短縮など、会場や式典での感染症対策について市ホームページ等で広報・周知し、安心して参加できるように努めてまいりたいと考えております。 2年度は式典映像のライブ配信やビデオ録画映像を配信したところでございます。また、国の緊急事態宣言を受けた1都3県から参加を自粛し、希望された方には特産品と記念誌を送付したところでございます。今年度の対応につきましては、現在のところ、当日のライブ配信等を検討しております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 自粛要請などの対応をしなければならなくなった際には、前回の令和2年度のように対象者の方に地元鹿児島を感じてもらえるような特典を送るなどの対応をし、せっかくの機会に地元鹿児島に触れてもらうのはどうかと考えます。 そこで、地元を振り返るための特典招待パスポートなどで鹿児島に触れてもらうのはどうかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 特典招待パスポート等につきましては、関係部局や民間事業者との連携等も考えられますことから研究してまいります。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 前向きな検討がなされることを願います。 次に、民法改正後の成人式の目的、意義をどのように感じているのか、市長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 下鶴隆央君 登壇] ◎市長(下鶴隆央君) 本市では昭和28年度から、大人の仲間入りを果たした20歳の若者をお祝いするために成人式を開催してまいりました。令和4年度からは民法の一部改正により成年年齢が18歳に引き下げられますが、これまでの開催経緯や人生の節目となる大きなイベントであること、同じ年齢の方々が一堂に会する貴重な機会であることを踏まえ、開催の目的や意義を含め、内容全般について教育委員会において検討が進められていると認識しております。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 下鶴市長より御答弁いただきました。 市長御本人の言葉で目的や意義を語られなかったのは残念です。政務調査課の調べによりますと、佐賀市では市長と実行委員会で話合いをし、市長決裁で方針決定をしていたようです。市長は、内容全般について教育委員会において検討が進められていると認識しているようですが、そもそも成人式は実行委員会とともにつくってきた式典です。成人式は成年年齢引下げなどの課題もありますので、民法改正後の成人式は実行委員会と直接話す機会を設けてはいかがでしょうか。そういった取組が市民の声を生かせるのではと考えます。ぜひ検討されるようお願いいたします。 次に、民法改正が決まりました2018年度から多くの調査アンケートがなされているようです。まずは国が行った調査の成人式の対象年齢見直しの検討状況について、以下伺います。 質問の1点目、調査の回答数。 2点目、対象年齢をお示しください。 また、対象年齢が成年年齢の18歳以外であれば新成人が対象でなくなります。 そのことから3点目、成人式の名称変更をすると答えた自治体があるのか、あればお示しください。 以上、まとめて答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本年1月の国の調査によりますと、回答のあった1,081市区町村のうち対象年齢を決めたのは586で、54.2%でございます。 そのうち二十歳での実施は560市区町村で、95.6%となっております。 なお、名称変更については調査されておりません。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 半数以上の自治体が対象年齢を決めていること、ほとんどが二十歳を対象年齢にするとしたことが分かりました。 なお、名称変更を調査されていないとのことでしたが、いただいた成人式の在り方の国の調査資料に二十歳を祝う会など、成人式という名称を変更することも考えられるとする意見が出たと記載がされています。 ちなみにこの国の調査結果自体が平成30年度に行われた成年年齢の引下げが決まってすぐに行われていた調査でした。ですので、政務調査課に調査を頼みまして、急遽、九州県庁所在地の8市の検討状況を調査していただきました。 それを基に以下伺います。 1点目、対象年齢をお示しください。 2点目、成人式の名称変更をお示しください。 3点目、成人式の在り方についての決定(予定)時期をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市を除く九州県庁所在都市におきましては、対象年齢を二十歳としており、式典の名称については決定済みが3市で、ほかは検討中とのことでございます。 また、式の概要などの決定時期につきましては、元年度、3市、2年度、1市、今年度、3市でございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 対象年齢を決めていないのは本市だけなのが分かりました。決定時期が早い市では令和元年度には決定しているようです。本市はなぜ検討中なのか甚だ疑問です。また、成年年齢の引下げが施行される令和4年度は、18、19、20歳の年代の方が一度に新成人となります。 質問を続けます。 4点目、令和4年度の18歳、19歳への対応をお示しください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 各市ともに18歳、19歳への対応につきましては、現在検討中とのことでございました。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 検討中とのことでしたが、本市以外は成人式を二十歳で行うのですから、十分検討する時間があることが分かります。やはり早急な決断が必要と感じます。 次に、本市が独自で行った市民意識調査、市立高等学校(令和4年度対象者)生徒へのアンケートについてお聞きします。 質問の1点目、回答数。 2点目、回答の特徴。 3点目、市民の声はどのようなものがあるのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 市民意識調査では1,709人からの回答のうち、対象年齢については二十歳を選択した方が50.8%と最も多く、市立高等学校の生徒へのアンケートでは961人からの回答のうち対象年齢について二十歳を選択した方が66.5%と最も多い結果となりました。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 3点目の市民の声は答弁いただけなかったようですが、当事者の声が拾えないようなアンケート調査が参考になるのでしょうか。調査の中でどうしてほしいのか当事者の声が分かるアンケートにすることで誰一人取り残さない市政が成り立つものと考えます。今後の調査は改善を要請いたします。 質問を続けます。 成人式の対象年齢を引き下げることでの課題をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 対象年齢を新成人となる18歳に引き下げますと、進学や就職活動と重なるなど、参加者の負担が大きくなることが課題であると捉えております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 18歳を対象にすることで受験や就職の時期と重なり、多くの方が出席できないのではないか。また、式典の後のお祝いの集まりなどでお酒やたばこの規制指導のため、人員が多く必要になってくるのではないか。受験や就職のための資金と式典の正装のための着物やスーツ、美容室代、お祝い金など、家庭内の経済的負担が一度にきてしまうのではないかと課題はまだまだ多く挙げられます。私もその懸念は拭えないと思います。現状のままの二十歳で式典の案内をしていけたらと考えます。ですが、本市では成人式の式典名が新成人のつどいになっており、成年年齢の18歳とは異なることになります。 そこを踏まえてお聞きします。 民法改正後の新成人のつどいの対象年齢をいつまでに決めるのか。また、名称は変えるのか、早急に検討すべきではないか、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 対象年齢や名称につきましては、現在、民法改正後の成人式の目的や意義を踏まえ検討を重ねており、決定し次第、公表することとしております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 新成人のつどいの式典は、当事者だけでなく、御家庭や地域の方々、生まれてから多くの人に支えられ成長し、無事成年となったという多くの方のそれぞれの思いが詰まった式典であるべきです。民法改正で成年年齢が変わり複雑になりますが、これまで同様、これからの未来を担う新成人の大切な行事の1つでもありますので、ぜひ主人公である当事者が生まれ育った地元や地域とのつながりを感じられるすばらしい式典の在り方を実行委員の声を十分に盛り込んで検討していただきたいと考えます。民法改正まであと半年となりましたので、式典自体の目的が変わらないように検討していただきたいと要請しておきます。 新しい質問にまいります。 私の地元でもあります坂元地域は、鹿児島市北部、稲荷川の中流域に位置しており、自然の山々に挟まれているため、台風や豪雨での土砂崩れを警戒しなくてはならない場所が多い地域です。この地域の課題を認識し、改善していかなければならないと考える立場から、以下伺います。 坂元町での急傾斜地崩壊対策事業について、さきの代表質疑でも議論されましたので、坂元町・地域に限定して以下伺います。 質問の1点目、急傾斜地崩壊対策事業として整備が必要な箇所数をお示しください。 2点目、整備が完了した箇所数をお示しください。 3点目、整備を予定している箇所数は何か所かお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) お答えいたします。 坂元町における急傾斜地崩壊危険箇所のうち整備が必要な数は、令和2年度末現在で25か所、このうち整備済みが16か所、整備予定が2か所でございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 今回の事業は、急傾斜地の一部が既に崩れている状態であり、急を要するものです。ですが、100%ではないのはなぜか。 質問の4点目、整備状況から見る課題は何かお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 今後、老朽化している施設の修繕や未整備箇所の防災工事申請書の提出が見込まれることから、整備に当たっては、県の補助金などの良質な財源の確保が課題であると考えております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 防災工事申請書の提出ですが、そもそも地権者の承諾書を回収する代表者が地域の一般市民なのはなぜなのでしょうか。地域から要望がこれだけ出ましたよとするためなのは一定理解しますが、地域の代表者を決め、その代表者が何十軒も全て回るのは本当に大変です。私も一軒一軒一緒に回りましたが、説明がとても詳しく必要になり、何度も当局とやり取りをしました。市民の方に代表者として回ってもらうのはとても非効率と感じます。市の職員が回って理解を得ることが一番安心して説明を聞いていただける方法と感じます。それができないのであれば、代表者が取りまとめをしやすいような説明しやすい資料をもっと充実させるべきです。 そこで伺います。 5点目、防災工事申請書を取りまとめる代表者の負担軽減を図るべきではないか、当局の見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 防災工事申請の取りまとめに当たっては、事業資料を分かりやすく作成するとともに必要に応じて職員も代表者に同行し、関係権利者に説明を行うなど、今後も可能な範囲で負担軽減に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 改善に前向きな対応をしてくださるようで安心いたしました。 今年度の8月豪雨も近隣住民から不安の声を多くいただきました。先日も台風が接近し、今現在も台風が近づいています。今後も台風や豪雨が来ることは容易に考えられます。県と連携して早急な取組がなされますようお願いしまして、この質問を終わります。 次の質問に入ります。 今年5月24日に坂元地域で小学校低学年の児童が通学途中に車と接触した人身事故が起こりました。幸い軽傷で済みましたが、交通量の多い通学路を使う児童の安心安全確保のため、早急に見直さなければならないと考える立場から、以下伺います。 坂元台小、坂元小・中学校(坂元住宅入り口交差点から郵便局まで)の通学路について、質問の1点目、都市計画道路催馬楽坂線の整備状況とⅢ期区間の整備の見通しをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) お触れの路線については、県によると、「坂元入り口交差点から川添中央バス停付近までの全体延長3,180メートルのうち、最も渋滞の激しかった坂元郵便局前交差点付近など1,435メートルを平成9年度から26年度で整備したところであり、現在は坂元入り口交差点から催馬楽バス停付近までのⅡ期区間のうち残る760メートル区間の用地取得を進めている。坂元郵便局前交差点付近から川添中央バス停付近までのⅢ期区間985メートルについては多額の事業費を要することから、県の厳しい財政状況を踏まえると事業化には課題があると考えている。このため、右折車による交通の阻害により渋滞が著しい状況にある坂元住宅入り口交差点の整備を進めたいと考えている」とのことでございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 つまりは、まだまだ拡張工事はなされないと理解しました。 そのような中で、歩道もなく、交通量も多い危険な状態にあります。この道路は通学路になっていることから、坂元地域の通学路としての課題は何かお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お触れの通学路につきましては、途中から道路幅が狭くなっていることを把握しております。また、学校から市教育委員会に危険箇所が報告され、今月下旬、合同点検を実施することとなっております。現在のところ、市通学保護員による保護誘導及び通行方法の指導や地域PTA会員による見守り活動が行われているところでございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 質問を続けます。 危険箇所に対して保護者の声や地域の要望があればお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 保護者の声や地域の要望につきましては、私のほうで一括してお答えいたします。 現在のところ、保護者から学校及び教育委員会等に対して要望はございませんが、学校からは、道路幅が狭く危険な箇所であるとの理由から合同点検の希望があったところでございます。また、坂元台小学校スクールゾーン委員会からの要望は特に寄せられていないところでございます。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 要望はないとのことでしたが、危険だとの声があり、合同点検を希望されているのでしっかりと地域のほうで現場を見ていただけたらと思います。 交通量の多い通学路を使う児童の安心安全確保のため、見直さなければならない場所はここだけではないと考えます。通学時の交通事故は本当に悲惨です。今回はランドセルのおかげで軽傷でしたが、事故に遭った経験は何年も当事者を苦しめます。千葉県の小学生が、学校に行く途中に同級生の児童がトラックにひかれる現場を見て学校に行けなくなり、保護者にこう言ったそうです。「学校に行きたくない。外に出たくない。私が悪くなくても車が悪ければひかれるんだ」と話したそうです。運転者の心理にも対象物は大きいものから認識し、小さいものは遠くに感じるため、認識が遅れます。そこに天気や時間帯の視力の低下が重なってしまい、事故につながるケースは少なくありません。健全者であればあるほど運転は油断します。歩行者である交通弱者を守るためにも安全な間隔が取れるようにしていかなければならないことを共通認識として持っていただき、取り組んでいただきたいと思います。 そこで、質問の1点目、安全に登校できる環境づくりのためにも早急な改善を求める必要があるのではないか、当局はどのような認識を持って取り組まれるのか。 また、ゾーン30やイメージハンプなどの対策ができないか県に要請してはどうか。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 教育委員会としましては、早急に合同点検が実施されるよう、引き続き関係機関等と連携を図ってまいります。 また、関係部局においては、県などに対し検討を依頼していると聞いております。今後とも道路管理者や警察等と連携を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [向江かほり議員 登壇] ◆(向江かほり議員) 御答弁いただきました。 県の検討結果次第では可能性もあると理解します。私も小学校の子を持つ保護者として児童生徒には楽しく学校に通ってもらいたいです。通学路を通れば安全、通学路を通っていれば困ったときに助けてくれる人がいると教えてあげて、楽しく安全に学校に通ってほしいことは大前提です。今後も通学路に関して関係各所には様々な角度から粘り強く市民の声を具体化していただきますように要請いたしまして、私の全ての個人質疑を終わります。 ○議長(川越桂路君) 以上で、向江かほり議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。             午前10時52分 休憩──────────────────────             午前11時7分 開議 ○議長(川越桂路君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、西 洋介議員。   [西 洋介議員 登壇](拍手) ◆(西洋介議員) 令和3年第3回定例会に当たり、自民党市議団の一員として質疑を行ってまいります。 なお、一部割愛、または質問の構成上、重複する部分があることを申し添えておきます。 最初に、桜島で大正噴火級の大規模噴火が発生した際の市街地側への対応等について伺ってまいります。 鹿児島は自然災害の多い地域であります。去る8月には連日の豪雨が続き、市民の多くの方々も大変な御心配と御苦労をされたことと思います。幸いなことに人命に関わる事故は確認されず安堵した次第であります。これも8・6水害以降、全市を挙げて災害、防災対策に取り組んできた結果であると考えます。 そして、風水害と併せて忘れてはならないのは桜島火山に起因する災害であります。鹿児島と言えば桜島、桜島と言えば鹿児島と言っても過言でないと言えるほど桜島は郷土が誇るシンボルでありましょう。また、ある映像関係者にお話を聞いたところ、ドラマなどで場面転換をした際に桜島の映像を差し込むだけで鹿児島に移動したんだと全国で多くの方が分かるのだそうです。そのような雄大な活火山を有するということは大変喜ばしいことです。 一方で、穏やかにたたずむ感じがしたかと思えば、昨年6月4日のように大きな噴石を34年ぶりに火口から3キロメートルを超えて飛散させるような大きな爆発的な噴火もあり、市民はその動向に注意していかねばならないのは言うまでもありません。 そこでまず、現状の桜島火山の活動状況について、2点お尋ねします。 第1点、爆発、噴火、地震回数及び降灰量。 第2点、活動の現状と今後の見通し。 以上、答弁を願います。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) お答えいたします。 本年1月から7月までの桜島の活動状況を申し上げますと、爆発83回、噴火129回、地震922回で、また、市内26観測地点の降灰量の合計は1万5,769グラムで、いずれも前年同期の3割から5割程度となっているところでございます。 6月30日に開催された火山噴火予知連絡会では、令和3年5月に入り活動が低下したが、姶良カルデラの地下深部では長期にわたり供給されたマグマが蓄積した状態と考えられることなどから、南岳山頂火口を中心に噴火活動が再び活発化する可能性があるとの見解が、また、京都大学火山活動研究センターによりますと、短期的には令和2年7月から噴火活動は低調な状態にあるが、長期的には姶良カルデラ下のマグマの蓄積は2020年代には大正噴火が起こる前のレベルまでほぼ戻ることが推定され、大正噴火級の大規模噴火に対する警戒を要する時期に入ったとの見解が示されているところでございます。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 答弁をいただきました。 爆発等の火山活動が前年に比べ3割から5割程度と活動が低下していることが分かりました。一方で、本年4月25日に南岳で、福岡管区気象台は同日未明に火砕流が発生したと発表したものの、現地調査の結果、噴煙の一部が斜面に沿って流下したものだったと訂正した爆発的な噴火がありました。活動が落ち着いているからこその大きな噴火にびっくりしました。私は小心、心配性ですので、桜島が、油断するな、しっかり準備しろと教えてくれているのではないかと思った次第であります。 そこで、噴火発生時の想定について、3点お尋ねいたします。 第1点、桜島上空の風向きの影響。 第2点、火山灰等の堆積とその範囲。 第3点、市民生活における影響。 以上、答弁を願います。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) 大正噴火級の大規模噴火が発生すると、市街地側においても東の風の場合では大量の軽石や火山灰が降下し、中心市街地に最大1メートル堆積するおそれがございます。 また、大量の軽石や火山灰が降り積もった場合は、電気、水道、ガスなどのライフラインの途絶、道路や公共交通機関の不通など、市民生活へ重大な影響を与えることが想定されます。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 答弁をいただきました。 風の強さや向きは季節でも時間でも変わるものであり、予測はできないものだと思います。状況によっては1メートルもの火山灰が降り積もるとのことです。私も経験したことがありますが、大量の火山灰、いわゆるどか灰が降っている状況のときは、ほんの少しの先も見えず、動けなくなるのは多くの市民もお分かりのことかと思います。それが1メートルもの堆積となれば、道路や公共交通機関も止まり、ライフラインが途絶するなど大変な状況となることは想像に難くありません。 次に、避難に関する規定等について、2点お尋ねいたします。 第1点、避難について定められている規定等。 第2点、鹿児島市の責務。 以上、答弁を願います。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) 避難に関する規定等につきましては、災害対策基本法において、市町村は地域に係る防災に関する計画を作成し、実施する責務を有するとされております。 これを受け本市では、大量軽石火山灰対応計画を含め、地域防災計画に住民避難の枠組み、要領などを定めているところでございます。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 答弁をいただきました。 本市は、災害対策基本法に基づいて防災計画を作成、実施する責務を有していることも分かりました。また、地域防災計画において住民避難の枠組み、要領などを定めるなど対応を進めていることも確認できました。 この質問の最後に、このような現状認識と規定等を踏まえた上で、本市の今後の対応についてお尋ねいたします。 第1点、避難先の確保。 第2点、市民が自ら行うことが望ましい準備。 第3点、学校や保育所等の避難。 以上、答弁を願います。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) 本市では、大規模噴火に際し広域避難が必要となる場合に備え、鹿児島県及び県内市町村間の災害時相互応援協定に基づき、他の市町に避難先を確保することとしております。これまで、県及び関係市町と協議し、受入れ可能人数や避難した際の基本的な役割分担について了承をいただいているところでございます。今後とも、県及び関係市町と引き続き必要な協議・検討を行ってまいりたいと考えております。 市民の皆様には、大規模噴火について、市政出前トークや火山防災リーフレット等により、市街地側に起こり得るリスクや広域避難を含めた段階的な避難行動の必要性などについて理解を深めていただくとともに、地震や風水害などの災害と同様に非常持ち出し品の準備をするなど、災害がいつ発生しても落ち着いて行動できるよう日頃から備えていただきたいと考えております。 桜島の大規模噴火を想定した住民避難については、噴火が発生する前に避難行動を取る計画としておりますが、学校や保育所等の避難については今後の課題の1つであると考えております。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 答弁をいただきました。 大正噴火のことで曽祖母が祖母にした話を聞いたことがあります。桜島の方が伊集院まで逃げてきたそうです。避難してきた方に水を売った方がいたと、「恥ずかしいことだ。困ったときはお互いさま、そんな浅ましい人間にはなるな」と祖母から教えられたのを思い出します。 先日の豪雨においても、消防だけでなく危機管理の担当部署においても24時間体制で対応されたと聞き及んでおります。避難指示を出して災害がなければ非難を受けることもあるかと思います。しかしながら、危機管理の基本は、最悪を想定して最善を尽くすと言われます。言葉で言うのは簡単ですが、並大抵のことではありません。一瞬の油断や甘い想定が大災害につながりかねません。特に、桜島で大正噴火級の大規模噴火が発生した場合、多くの人命が失われる可能性や早期の大規模な避難も想定され、経済の停滞など災害による避難以外の問題も発生するかと想定されます。一刻も早く、全ての市民の方々への噴火の際の避難計画などの情報や準備などの周知・広報に努めていただき、共有されますよう要望いたします。 次の質問に入ります。 さきの代表質疑におきましても、我が会派もいじめ問題に関して質問いたしましたが、さらに深掘りして質問してまいりたいと思います。 改めて、市立小中学校におけるいじめについてお尋ねいたします。 本年第2回定例会においても、鹿児島市いじめ問題等調査委員会で調査中の3事案や本市の小中学校におけるいじめに関して質問させていただきました。また、市民文教委員会においても閉会中審査が行われています。しかしながら、継続して調査されている事案でもありますので、議会としても継続して審査していくべきものと考えています。私は、教育委員会やいじめの加害者を糾弾し、刑事的、民事的な責任を追及しようなどという考えは全くありません。法令等や制度が適切に運用されているか現状を把握し、問題点があれば是正を求めていくことを目的とすべきと考えています。 その考えに基づいた上で、以下質問してまいります。 まず、現在までの調査委員会における調査の進捗と今後の対応についてお尋ねします。 まだ調査委員会にて調査中でありますので、個人を特定するような情報はもちろん、未確定な答弁までは求めません。 第1点、3事案ごとにこれまでどのような調査が行われているのか。 第2点、いつまでに調査を終え、いつ公表する予定なのか。 以上、答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 鹿児島市いじめ問題等調査委員会は、本年7月5日に第1回目を開催して以降、9月10日現在で計6回開催しているところであり、同調査委員会によりますと、調査の進め方の検討や関係者への聞き取りを行っているとのことでございます。なお、調査内容等については非公開となっております。 また、同調査委員会によりますと、調査の終了や公表の時期については現在のところ未定とのことでございます。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 答弁をいただきました。 今回の調査委員会の調査やその報告を通じて適切な対応が行われることと思います。適切な時期に市民への周知がなされることを要望いたしておきます。 次に、学校及び教育委員会の重大事態認定についてです。 調査中3事案のうちの1件、いわゆる令和元年度のB中学校におけるいじめ事案は重大事態認定されていないわけですが、それも含め6点お尋ねします。 第1点、いじめ防止対策推進法第28条第1項において、いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身または財産に重大な被害が生じた疑いがある場合は重大事態と認定することとなっており、その認定においては、あくまで疑いであって、学校や教育委員会は罪の確定やその軽重への明確な判断までは必要としないという認識でしょうか。 第2点、刑事訴訟法第239条第2項は、公務員に対し、公務員は、「その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない」と定められているとおり、公務員たる教職員は、そもそも犯罪がある疑いを告発する義務を有し、当然に犯罪があると思料する能力を有しているものと考えますがどうですか。 第3点、私もよく恩師に指導していただきました。同様に教職員は児童や生徒等に指導などをしているわけですが、教職員が児童等に指導できる理由をお示しください。 第4点、当該被害者の保護者に確認をいたましたが、借りると称して文房具を取られたと被害を訴えているのを認識していますか。 第5点、文房具を取られるという窃盗という被害を訴えている時点で疑いは存在するのではないですか。 第6点、当然に公務員である市立学校や教育委員会の教職員が児童等の生命、心身または財産に重大な被害が生じた疑いを認識する能力を有するはずなのに、なぜ調査をいじめ問題等調査委員会に委ねる必要があるのですか。 以上、答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 重大事態であるかの判断を含めた1件を含め3事案が同調査委員会に諮問されております。 次に、刑事訴訟法第239条第2項は、犯罪があると判断したときの告発義務に関するものであります。学校は一義的に教育の場であり、問題行動の発生に際しては、主として当該児童生徒等への指導・助言を行い再発防止に努めるとともに、関係児童生徒間の人間関係の改善を目指すものであります。ただし、事案の内容等によっては警察への通報やスクールサポーターへの報告などが必要と考えております。 学校教育法第37条第11項の規定では、「教諭は、児童の教育をつかさどる」と定められております。 学校によると、文房具等を借りたまま返さないことがありましたが、その行為を窃盗とは考えなかったところでございます。 お触れのB中学校の事案につきましては、総合的に判断し、いじめの重大事態に当たらないとしておりましたが、被害生徒保護者の申出がありましたことから、重大事態に当たるかどうかを含めて同調査委員会に諮問したところでございます。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 御答弁をいただきました。 総合的な判断から被害生徒保護者の申出に応じられた姿勢、過去の対応にとらわれず公平性を期すためにいじめ問題等調査委員会に委ねたということが分かりました。一日も早い調査結果の報告を待ちたいと思います。 次に、3事案におけるいじめ防止対策推進法に基づく手続について質問していきたいと思います。 3事案において、いじめ防止対策推進法に基づいてどのような手続がなされてきたか資料照会させていただきました。保護者からの相談書や教育委員会への報告書、加害児童や保護者へ指導した書面など原資資料が限られていました。 これを踏まえ、4点お尋ねします。 第1点、6月議会でも同じような質問をいたしましたが、改めて教育長にお尋ねします。 この3事案に関して、教育委員会として、いじめ防止対策推進法や鹿児島市いじめ防止基本方針に基づいて適切な手続が取られたとお考えですか。 第2点、いじめ防止対策推進法に基づく行政手続も含めて、そもそも教育行政における行政文書の取扱い及び保存期間はどのようになっているのですか。 第3点、いじめ防止対策推進法に基づく行政手続において行われる相談や報告、支援、指導、助言などは書面で行われないのですか、口頭ですか、言った言わないにならないのですか。 第4点に関しては理解に至りましたので割愛いたします。 以上、3点について答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) いじめ防止対策推進法や市いじめ防止基本方針に基づいて、学校はいじめの認知や関係児童生徒への基本的な対応等はなされていたものの、2事案について、当時いじめの重大事態と判断しなかったのは適切ではなかったものと考えております。 次に、行政文書の取扱いにつきましては、市教育委員会公文書管理規則によって定められており、保存期間につきましては、1年、3年、5年、10年、30年となっております。 また、相談や報告等はそれぞれの内容や程度に応じて行われており、教育委員会等の様式による報告もあります。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 御答弁をいただきました。 教育長より2事案について、当時いじめの重大事態と判断しなかったのは適切ではなかったと踏み込んだ答弁をいただきました。事実や情報は文書にしなければ当事者の記憶になるだけで組織全体の記憶にはなりません。行政機関の意思決定及び事務作業の実績に関する文書主義の原則は、行政機関の諸活動における正確性の確保、責任の明確化など、公文書管理法の目的である行政が適正かつ効率的に運用されるためにも重要であると思いますので、適切な対応を要望いたします。 続いて、3事案においていじめ被害者への負担が重過ぎると思われるので、5点お尋ねします。 第1点、加害児童等に別教室で授業を受けさせた措置を行ったことはあるのですか。 第2点、加害児童等に対する学校教育法第11条は、校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、監督庁の定めるところにより、学生、生徒及び児童に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできないと定められておりますが、それに基づく懲戒を行ったことはあるのですか。 第3点、教育委員会が加害児童等の保護者に対して出席停止を命ずる等、被害児童等が安心して教育を受けられるようにするために必要な措置を行ったことはあるのですか。 第4点、被害児童等が別教室で授業を受けさせられるなど負担が重過ぎると思いますがどうですか。 第5点、加害児童等に悪いものは悪いということをまず理解させ反省を促し、将来に向かって指導するのが本来の姿ではありませんか。 以上、答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 1事案においていじめを行った生徒に教室以外の場所で学習させております。 また、いじめを行った児童生徒に対して、学校教育法第11条に基づく懲戒処分を行ったという報告は受けておらず、いじめを行った児童生徒の保護者に対して出席停止を命じたこともございません。 いじめを受けた児童生徒の心身の負担については、その軽減を図り安心して教育を受けられるよう努めるべきだと考えております。 いじめを行った児童生徒に対しては、継続的な指導やその保護者に対する助言等を行う必要があり、それらの過程において、いじめた児童生徒に行為の重大性や被害児童生徒の心情等を理解させることなどが大切であると考えております。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 答弁をいただきました。 教育現場では様々な状況があるかと思います。しかし、教育長から答弁をいただきましたとおり、いじめを受けた児童生徒の心身の負担軽減という観点からの対応が何より大切だと思っております。各学校で適切な対応ができるよう教育委員会として支援をいただければと思います。 次に、なぜこの3事案への対応が遅れたのか、なぜ2件についての重大事態認定が遅れたのか、その原因についてお尋ねいたします。 第1点、いじめ防止対策推進法及び鹿児島市いじめ防止基本方針への教職員への理解が十分だったとお考えですか。 第2点、ここでパネルをお見せいたします。少し小さな字ではございますが、お許しください。いじめ防止対策推進法と鹿児島市いじめ防止基本方針の重大事態に関する項目を見比べた際に、基本方針については重大事態の主に用語説明が行われているだけであり、法律に定められた疑いで認定するということが理解しにくいと思われるのですが、今後、鹿児島市いじめ防止基本方針の見直しを行う考えがありますか。 以上、答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 管理職研修会及び生徒指導主任等研修会において、いじめ防止対策推進法や鹿児島市いじめ防止基本方針を取り扱っておりましたが、結果的に十分な理解が図られていなかったものと考えております。 本市におきましては、いじめ防止対策推進法第12条の規定に基づき、鹿児島市いじめ防止基本方針を策定しているところであります。今後、同基本方針については、法律の専門家の助言やいじめ問題等調査委員会の答申も参考に検討してまいります。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 十分な理解が図られていなかったとの答弁をいただきました。 教員の方々は法律の専門家でもなく、日々の児童生徒等の対応で忙しいことも想像に難くありません。専門家の助言なども参考に見直しを検討してくださるとのことですので、フローチャートなどの手法も生かして、分かりやすく適切に運用できるものになることを願います。 この質問の最後にお尋ねします。 教育に関する事務については、主に首長から独立した教育委員会が責務を負い、首長は教育長及び教育委員の任命や予算編成などを通じて間接的に責務を負っていると考えますが、市長はどのような認識ですか。 また、今回のいじめ問題に対してどのような責務をお考えですか。 以上、答弁を願います。   [市長 下鶴隆央君 登壇] ◎市長(下鶴隆央君) 西 洋介議員にお答えいたします。 首長の権限につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条で任命について、また、同法第22条で予算の執行などについて定められており、教育行政に関して一定の権限があると同時に、教育長や教育委員の任命、予算編成などを通じて責任を負っていると認識しております。 いじめは決して許されない行為であり、子供たちがいじめのない安心して学び成長できる環境づくりが重要であると考えております。私といたしましては、第六次総合計画におきましても基本施策の中にいじめ防止対策を掲げており、今後、総合教育会議等を通して教育委員会と連携し取り組んでまいりたいと考えております。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 市長より御答弁をいただきました。 私が要請したいのは、法令等に基づき適切な手続がしっかりと行われるための基本方針の見直しと教職員への周知徹底、事実関係がしっかりと記録されるように教育行政に係る文書取扱いの見直し、手続が迅速になされることであります。いじめの被害者、加害者それぞれに将来があります。速やかに法令に基づいた適切な対応が取られなければ今回のように長期間にわたり、それぞれ児童等とその保護者や御家族も苦しむこととなります。市長と教育長に熱意を持って是正に取り組んでいただきますよう要請いたします。 次の質問に入ります。 令和3年度全国学力・学習状況調査についてです。 6月の定例会におきましても、義務教育における学力向上についてお尋ねしましたが、去る5月27日に国の全国学力・学習状況調査が行われ、先日その結果が公表されたとのことですのでお尋ねします。 まず、3点お尋ねします。 第1点、調査の目的。 第2点、調査の実施学年、実施学校数、実施児童生徒数。 第3点、調査の内容。 以上、答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 全国学力・学習状況調査の目的は、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における児童生徒への指導の充実や学習状況の改善等に役立てること、また、これらの取組を通じて教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立することでございます。 本市の令和3年度調査の実施学年、実施学校数及び実施児童生徒数は、小学6年生、78校、5,299人、中学3年生、38校、4,891人でございます。 調査内容は、国語、算数・数学の学力調査と学習環境の状況や指導方法に関する取組について、児童生徒や学校が回答する学習状況調査でございます。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 答弁をいただきました。 義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点は欠くことのできないものです。また、教育に関する継続的な検証改善サイクルが取られていることも理解できました。ぜひ、教育委員会としても各学校としても、その成果と課題を検証し、さらなる改善に生かしていただけるよう要望いたします。 次に、結果に関して3点お尋ねします。 第1点、令和3年度調査を含む過去3か年の結果と推移。 第2点、結果を踏まえた分析による本市の傾向、課題。 第3点、今後の対応。 以上、答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市の調査結果につきまして、令和2年度が未実施のため、元年度、3年度の順に平均正答率を申し上げますと、小学校、国語、68、68、算数、67、72%、中学校、国語、73、66、数学、61、58%でございます。 両年度とも小中学校は、国、県の平均正答率を上回っております。今年度の学力調査につきましては現在分析中でありますが、正答率の低かった問題に関する指導のポイントについて解説した資料等を本市独自に作成し、各種研修会等で活用することにより学力向上に努めてまいりたいと考えております。 なお、生活習慣や学習環境等に関する学習状況調査の結果につきましては、質問項目にあります「自分でやると決めたことは、やり遂げるようにしていますか」、「友達と協力するのは楽しいと思いますか」などの回答を参考に、主体性や協調性、思いやりなどのいわゆる非認知能力の育成に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [西 洋介議員 登壇] ◆(西洋介議員) 御答弁をいただきました。 今年度の調査結果が国、県の平均正答率を上回ったことは素直に喜ばしいことです。様々な課題がある中で義務教育における学力向上は、子供たちの未来を切り開くために大切なものだと思います。また、人生において学力が全てではないことは言うまでもありませんが、一方で、基礎学力は非認知能力や人間力を高めて自己実現をしていく上で重要な役割を果たす1つだとも考えます。本市では答弁にもあったとおり、主体性や協調性、思いやりなどの非認知能力の育成に関しても重視していることは大変すばらしいことだと考えます。さらなる義務教育における学力の向上に努めていただくことを要望いたします。 以上をもちまして、私の個人質疑を終わらせていただきます。 ○議長(川越桂路君) 以上で、西 洋介議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。             午前11時46分 休憩──────────────────────             午後0時58分 開議 ○議長(川越桂路君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、しらが郁代議員。   [しらが郁代議員 登壇](拍手) ◆(しらが郁代議員) 令和3年第3回定例会に当たり、公明党市議団の一員として個人質問を行います。 初めに、行政備蓄である食糧、資機材、生活用品の管理等についてお伺いいたします。 本年3月、参議院予算委員会において、我が党の女性国会議員が任意団体「#みんなの生理」が行ったアンケート結果を基に、生理用品の負担軽減に言及し、国として実態把握や無償配布などの対策を講じるよう求めたことなどを契機に、自治体等では生理用品の無償配布や災害時の備蓄物資を活用する取組が始まりました。私も即座に3月、地域福祉課に備蓄物資の生理用品約2万枚を支援の必要な方々に活用できないものか相談し、保管状態を確認していただいたところ、劣化して使用できる状態ではないとの返事をいただき、大変残念な思いをいたしました。と同時に、もしそのとき災害が起こったらと思うと、改めて備蓄の管理の在り方の重要性を痛感いたしました。 そのことを踏まえ、お伺いいたします。 第1点、行政備蓄の目的、備蓄品目数、主な備蓄品目を含む概要。 第2点、危機管理課と地域福祉課の役割分担についての考え方をお示しください。 御答弁願います。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) お答えいたします。 行政備蓄は、大規模災害の際の支給を想定し、協定事業者等からの調達が被災後2日目から可能となることなどを前提に、避難想定者数の1日分の物資として、食糧5品目、資機材27品目、生活用品30品目を備蓄しているところでございます。主な備蓄品目は、食糧はアルファ米、保存用パン、飲料水、資機材は発電機、投光器、カセットコンロ、生活用品は生理用品、紙おむつ、オストメイト対応簡易トイレなどでございます。 備蓄の役割分担としましては、危機管理課は避難所に避難した方々を対象として避難生活に必要な資機材と生活用品を、地域福祉課は避難所以外に避難している方々も含め全ての避難者を対象として食糧と生活用品を備蓄しているところでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続きお伺いいたします。 行政備蓄の消費期限や使用期限到来時の対応を含め、管理及び点検の現状についてお伺いいたします。 第1点、危機管理課所管の資機材及びトイレットペーパー、マスク、ウエットティッシュ等の生活用品。 第2点、地域福祉課所管の食糧及び毛布、紙おむつ、生理用品等の生活用品について、それぞれお示しください。 御答弁願います。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) 危機管理課所管分の管理、点検につきましては、毎年度、業務委託等により数量確認や機材の試運転等を行っております。また、使用期限等が近づいた物品につきましては、乾電池やカセットボンベなど配布や活用に適さないものは廃棄を行うことといたしておりますが、消毒用アルコール、ウエットティッシュにつきましては、防災訓練や市政出前トークでの活用を図っているところでございます。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) お答えいたします。 食糧や生活用品の管理等の現状は、各学校等の地域内備蓄は年1回、支所等の集中備蓄は入替えの際に職員が点検しています。食糧等は、消費期限の到来前に地域の防災訓練やイベント等で配布しており、生理用品等は、令和3年度入替え分は劣化が進んでいたため、災害時の簡易トイレの吸水材として活用する予定です。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 備蓄品の管理、点検については、2つの課の所管する備蓄品が各学校等や支所等の同じ場所に保管してあるものの、それぞれ対応が違うようであります。今後は両課で調整され、一元化した点検方法に見直しするなど工夫ある取組を要望いたしておきます。 また、消費期限や使用期限到来時には一定の対応がなされているようでありますが、劣化の状態や配布や活用に適さないものを見極める時期や基準が曖昧ではないかと思います。 そこで、紙おむつや生理用品等、特に生活用品については、食料品等におけるローリングストック的な考え方で、消費期限や使用期限等を待つことなく廃棄処分にならないよう、支援が必要な団体、個人等に配布できるような仕組みをつくるべきと思いますが、その必要性についての考え方をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) お述べの活用策については、他都市の取組を調査したいと考えています。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 備蓄品の中には消費期限が約10年と長い品目や使用期限がない品目もあると伺っておりますので、管理や点検等の在り方が重要であると思います。他都市の取組を調査したいとのことでありますので、今後の対応を注視してまいります。 新しい質問に入ります。 管理不全な空き家等に対する措置についてお伺いいたします。 私もこれまで空き家等に関する相談を度々受けてまいりました。その中には、当局による助言や指導により早期に改善が図られた空き家等がある一方、長期間管理されないまま現在も放置された状態のものがあります。 ある物件は、建物の老朽化に加え、梅雨時や夏場などは雑草が繁茂し、悪臭や害虫の発生等で不衛生な状態であり、相談者の幼いお孫さんが遊びに来ることを嫌がるほどであります。私の身近な事例をお話しいたしましたが、このように周辺住民に大きな悪影響を及ぼしている空き家等が本市にも一定数存在すると思われることから、そのことを踏まえ、以下伺ってまいります。 初めに、空家等対策の推進に関する特別措置法、いわゆる空家法に規定する特定空家等に対する措置等についてお伺いいたします。 第1点、特定空家等の定義。 第2点、特定空家等のうち、助言・指導により改善に至らない件数について、平成27年度から令和2年度末までの総数及び年度別内訳。 第3点、未改善の所有者等に対する指導等の内容についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) お答えいたします。 特定空家等は、そのまま放置すれば倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態にあると認められる空き家等でございます。 お触れの特定空家等の総数は14件で、年度別内訳を平成27年度から令和2年度まで順に申し上げますと、6、1、3、1、1、2件でございます。 また、所有者等に対しては、早急な改善を指導するとともに、本市の解体補助等の支援制度の紹介などを行っております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 そのまま放置すれば、倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態にある特定空家等のうち、指導等を繰り返しても未改善のものは14件あり、そのうち一番古い平成27年度に判断された6件については、5年以上たってもいまだに改善されていないようであります。 現在、本市は、法に基づく勧告等の措置までは至っていない段階であると認識しておりますが、一歩踏み込んで勧告の措置を行った場合、所有者等にどのような厳しい対応がなされるものか、改めて確認しておきたいと思います。 空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置内容についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 指導等による改善が認められず、必要な措置を取ることを勧告された特定空家等は固定資産税の減税措置の対象外となります。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 勧告を受けた特定空家等については、固定資産税の減税措置の対象外となるとのことであります。このことは、所有者等にとって大きな経済的な負担となることから、指導等を繰り返してもなかなか改善に至らないケースにおいては、自治体側が法に基づき勧告を行うことが空き家の除却や適正管理につなげる有効な手段となることは論をまたないところであります。 私は、空家法が平成27年に施行されてから6年以上経過した現在、本市では実績のない法に基づく勧告以上の措置を行った自治体がどの程度あるものか、今回、政務調査課を通じ、中核市における特定空家等に対する措置等についての調査を行いました。当局におかれても補完的に確認のための調査を行っていただいておりますので、そのことを踏まえ、中核市における勧告等の措置等の実態についてお伺いいたします。 まず、実績のある自治体数について、勧告、命令、公表、行政代執行、略式代執行の措置等の内容別にお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 平成27年度から令和2年度までに措置の実績がある自治体数を勧告、命令、公表、行政代執行、略式代執行の順に申し上げますと、37、17、5、11、17市でございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 中核市のうち、勧告については約6割に当たる37市、命令が17市、そして、行政代執行が11市、略式代執行が17市において実施されていることが明らかとなりました。 そこで、調査の狙いの1つでもあった所有者等に対する勧告等の効果がどの程度あるものかとの視点から、引き続き、勧告、命令、公表の措置により、行政代執行等に至らず解決した実績のある自治体数について、措置等の内容別にお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) お触れの自治体数は、勧告、命令、公表の順に、26、7、1市でございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 措置等により行政代執行等に至らず解決した実績を持つ自治体数は、先ほどの答弁内容と比較して分析いたしますと、勧告実績のある37市中、約7割の26市、また命令実績のある17市中、約4割の7市となります。また、調査した手元の自治体別の詳細データによりますと、この6年間で勧告の措置により行政代執行等に至らず解決した割合の高い中核市の事例を数市挙げますと、宇都宮市が勧告18件に対して解決11件、高松市が同じく6件に対して5件、宮崎市が15件に対し11件などであり、このことは指導等を繰り返しても改善が図られないケースにおいて、次のステップである勧告の措置に踏み切ることが所有者等の決断を促し、問題の解決に向けて大きな効果につながることを裏づける証左ではないでしょうか。 引き続き、所有者の死亡等のケースで相続の整理がなされない段階において勧告等を行った事例についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 他都市では、相続の整理がなされていない段階で法定相続人全員に勧告を行った事例があるようでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続き、本年6月に空き家対策を協力に推進する目的で改正が行われた国の空家法基本指針及び特定空家等ガイドライン等についてお伺いいたします。 第1点、主な改正のポイント。 第2点、同基本指針中、二、空家等対策計画に関する事項、2の(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項における必要な措置に関する改正後の内容についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) お触れの指針では、特定空家等の対象に将来著しく保安上危険、または著しく衛生上有害な状態になることが予見される空き家等も含まれること、ガイドラインでは、空き家等の所有者等の特定に係る調査手法などが新たに示されております。 また、お触れの措置に関して、基本指針の改正後は、特定空家等に対して必要な措置を講ずるか否かについての基本的な考え方を計画に記載することが望ましい旨が例示されております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続き、空家法基本指針等の改正内容を踏まえ、本市の空き家等対策計画についてお伺いいたします。 第1点、同計画中における特定空家等に対する必要な措置を講ずるか否かについての基本的な考え方の明示の有無。 第2点、同計画の改定スケジュールについてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 本市計画では、特定空家等に対する必要な措置を講ずる際の基本的な考え方を明示しております。 また、計画は、令和3年度中に一部改定の予定でございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 本市計画には特定空家等に対する必要な措置を講ずるか否かについての基本的な考え方を明示してあるとのことであり、私も該当箇所に目を通しましたが、もう少し判断基準となる具体的な説明が必要ではないかと思われます。私が調査した中では、高松市の空家等対策計画において、特定空家等に対する措置を講ずるに際しての判断の基準の項を設け、判断の根拠となる状態を詳細に例示してあるなど、勧告に踏み切る場合などの考え方が分かりやすく整理されており、今後、本市計画を改定する場合の参考になるのではと感じたところです。 さて、これまで空家法に基づく現に人が住んでいない空き家等を対象として質疑を交わしてまいりましたが、引き続き、空家法では対象外となる人が住んでいる住家等と建物のない空き地のケースを中心に、本市空き家等の適正管理に関する条例についてお伺いいたします。 第1点、管理不全な住家等、空き地についての主な相談内容及び対応状況。 第2点、管理不全な住家等、空き地における未改善の平成27年度から令和2年度末時点の相談件数及び課題についてお示しください。 御答弁願います。 ◎環境局長(稲田祐二君) お答えいたします。 お触れの空き地の相談内容としまして、雑草の繁茂による衛生害虫の発生やごみの投棄による衛生面の問題等が寄せられており、速やかに現地調査を行い、所有者等に対して改善を促す文書指導や口頭指導を行っております。 相談を受けたもののうち未改善の件数は累計326件で、課題としましては、所有者等が遠方に在住のため現状認識が希薄であることや高齢者、施設入所者等で経済的負担が困難な方への対応などでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(福留章二君) お触れの住家等の相談内容としては、「ブロック塀に亀裂が入っており心配」などが寄せられており、現地を確認後、所有者等に対して適正管理の依頼を文書等で行っております。また、相談を受けたもののうち未改善の件数は累計41件で、課題としましては、経済的な事情により維持管理に要する費用を捻出できない所有者等への対応などでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 管理不全な住家等のうち未改善の相談件数は41件、また、管理不全な空き地については同じく326件とのことであります。特に空き地の未改善のケースは年々増える一方であるとお聞きしており、街なかにも多く見られるようであります。私の調査では、宇都宮市が条例に基づき雑草等の繁茂の改善に向け積極的に勧告措置を行っているようでありますが、本市においても所有者等に財産処分が見込まれるケースなどについては、その誘導策も工夫しながら勧告も視野に入れた対策の検討を要望いたしておきます。 次に、条例に基づき管理不全な状態にある空き家等の所有者等が判明しない場合で、当該空き家等に対して行う応急危険回避措置の実施事例を経費面の対応を含めお示しください。 御答弁願います。
    ◎建設局長(福留章二君) お触れの措置ですが、所有者等が不存在で公共の場に及ぼす危険性が高い空き家に対して、本市の費用負担により飛散防止のためのネットを設置した事例など2件ございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 これまで中核市における勧告等の措置の実態等を明らかにする中で、その有効性等について質疑を交わしてまいりました。 そこで、この項の最後に、法や条例に基づく助言・指導を続けても改善されない管理不全な空き家等の所有者等に対し、周辺への迷惑等を解消するため、本市でも勧告等の措置を積極的に講ずる段階に来ていると考えますが、当局の認識及び今後の取組についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 本市では、倒壊等の危険性が高く、道路など公共の場に影響が及ぶ空き家で所有者等が不明のものや所有者等による改善の可能性が低いものについて勧告等の措置を実施することとしており、引き続き管理不全な空き家等の解消のため取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 建設局長から所有者等による改善の可能性が低いものについて勧告等の措置を実施するとのお考えを確認させていただきました。引き続き、周辺住民等への悪影響の程度や危険度の切迫性を十分考慮された上で、勧告等に向けた積極的な取組を期待し見守ってまいります。 新しい質問に入ります。 街路樹の整備等についてお伺いいたします。 本市では、平成23年に鹿児島市まちと緑のハーモニープラン、いわゆる緑の基本計画を策定し、同プランに基づき、緑の保全や緑化の推進に取り組まれております。 そこでお伺いいたします。 初めに、鹿児島市まちと緑のハーモニープラン(緑の基本計画)についてお伺いいたします。 第1点、プランの基本理念及び基本方針。 第2点、プランに掲げる緑の目標水準の達成状況についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) お触れのプランの基本理念は、本市の緑を次世代に望ましい姿で継承するとともに、都市緑化の推進や市民との協働による緑化活動を通じて快適に暮らせるまちづくりの実現を目指し、「協働で築く緑豊かな快適環境都市・かごしま」としており、その実現に向け、協働により緑を守り育む仕組みの拡充や身近な緑の育成・創出など5つの基本方針を掲げているところでございます。 緑の目標水準は、令和3年度末を目標年次とし、緑の保全や身近な緑の創出など5つの項目を掲げており、2年度末現在、市民満足度を除く4つの目標水準を達成しているところでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続き、次期プランの策定状況及び街路樹に係る主な課題をお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 次期プランについては、現行プラン策定後10年が経過し、緑に関わる社会動向や上位・関連計画の緑の方向性への変化などを踏まえ、本市の緑に係る主な課題や基本的な方向を整理し、基本理念や基本方針の案を作成しているところでございます。その中で、街路樹に係る主な課題としては、街路樹等の整備により身近な緑が充実した一方、植栽後、年数が経過した街路樹等による問題が顕在化していることから、街路樹の更新、質の転換を図るなど適切な育成や花と緑で彩りあふれるまちづくりが必要と整理しているところでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 主な課題として、植栽後、年数が経過した街路樹等による問題が顕在化していることから、街路樹の更新、質の転換を図るなど適切な育成や花と緑で彩りあふれるまちづくりが必要と整理していることを示されました。 このことを踏まえ、次に、街路樹の状況等についてお伺いいたします。 第1点、本市が管理する街路樹総本数。 第2点、樹種別本数及び高木、低木別に上位3種の割合。 第3点、街路樹が持つ機能についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 令和3年4月1日現在の市道における街路樹の総本数は、およそ83万8千本でございます。 高木、低木の樹種別の本数、割合を多い順に3種申し上げますと、高木は、クスノキ、5,228、26.7、クロガネモチ、2,889、14.8、桜、1,663本、8.5%、低木は、ヒラドツツジ、38万2,877、46.8、カンツバキ、9万6,797、11.8、サツキ、9万1,387本、11.2%でございます。 街路樹は、道路における安全かつ快適な通行環境を確保するとともに、良好な景観の形成や大気の浄化などにも資するものと考えております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 街路樹は様々な制約の中で育っており、市民の方々から落ち葉の処理や大木化したクスノキ等の伐採、根上がりへの対処などを求める要望が寄せられています。 そこで、街路樹の管理に関する本市のこれまでの取組についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 本市では、紫原中央線において木材腐朽菌等による傷みの進行に伴い、ソメイヨシノの植え替えを行ったほか、小松原山田線の道路改良工事に併せ、生育不良のハナミズキ等の樹種を変更するなど、街路樹の緑化機能の維持向上や道路交通の安全確保等が図られるよう適切な管理に努めているところでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 本市の街路樹は植栽から半世紀近くたつ樹木もあると認識いたします。今後は、安心安全のまちづくりを進めるためにも、街路樹の状態を調査し、優先度をつけて整備することなどの必要があると考えます。 そこで、街路樹管理計画についてお伺いいたします。 初めに、他都市における策定状況及び内容についてお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) お触れの計画については、兵庫県伊丹市や神奈川県藤沢市などで策定されており、伊丹市の事例で申し上げますと、街路樹の大木化、老木化の進行が見られる路線に対して、樹木診断などの現況調査を行い、調査結果を踏まえた管理目標や基本方針、具体の整備基準等を定めております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 この項の最後に、本市における街路樹管理計画の策定についての見解をお示しください。 御答弁願います。 ◎建設局長(福留章二君) 本市における計画の策定については、次期プランとなる第二次まちと緑のハーモニープランの方向性や厳しい財政状況などを踏まえ、今後検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 今後検討してまいりたいと考えているとの前向きな答弁をいただきましたので、期待し見守ってまいります。 新しい質問に入ります。 予防接種についてお伺いいたします。 先日、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を防ぐワクチンの接種を積極的に勧めることについて、厚労省は有識者による審議会で議論を再開することを決めたとの報道がなされたところであります。 そのことを踏まえ、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)接種についてお伺いいたします。 初めに、昨年10月に続き、本年1月に厚労省から発出された「ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期接種の対象者等への周知について(再依頼)」の内容をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) お触れの文書は、HPVワクチンの定期接種対象者及びその保護者に対し、公費接種できることやその有効性、安全性等について改めて個別送付により情報提供するよう依頼がなされたものです。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続き、本市の令和元年度、2年度、3年7月末時点でのHPVワクチン接種状況についてお伺いいたします。 第1点、HPVワクチン接種に関する個別送付による情報提供の時期、対象者、送付件数。 第2点、予診票発行件数。 第3点、接種件数をそれぞれお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) HPVワクチン接種に関する情報提供は令和2年度から行っており、2年10月に高校1年相当の女子がいる2,874世帯に、3年4月に中学1年と高校1年相当の女子がいる5,704世帯に個別送付しました。 また、予診票の発行件数及び接種件数は、それぞれ元年度、2年度及び3年7月末の順に、217、1,229、1,182、109、488、278件です。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 接種件数について、2年度は488件で、前年度の4倍以上に増加しているようであります。 次に、個別送付の情報提供による効果についてお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 情報提供を行ったことで公費により接種できること等の周知が図られ、接種件数が増加したものと考えています。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 情報提供を行ったことで公費により接種できること等の周知が図られ、接種件数が増加したとの考えを示されました。 報道によりますと、昨年10月に大阪大学の研究チームは、国が積極的勧奨を差し控えた影響として、定期接種の対象を過ぎた2000年から2003年度生まれの女性では、子宮頸がんに関し避けられたはずの患者が約1万7千人、死亡者が約4千人発生するとの予測をまとめたとのことであります。国が積極的勧奨の差し控えをしていても、定期接種であり無料で接種できること等やワクチン接種の正しい情報発信は重要であると考えます。 そこで、来年度以降の個別送付の情報提供の対象者についての考え方をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 情報提供の対象者は、標準的な接種期間とされている中学1年及びこれまで情報提供を行っておらず接種期限が迫っている高校1年相当の女子としています。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 情報提供の対象者は今年度と同じく中学1年生と高校1年生相当としているとのことでありますが、接種対象者は小学校6年生からとなっておりますので、情報提供の対象者を拡充していただきますよう要望いたしておきます。 次に、現在、接種を希望する場合は、接種に必要な予診票を市保健所に連絡し送付してもらう必要があります。 そこで、予診票を個別送付による情報提供時に同封することや、また、市ホームページからダウンロードできるようにしてはいかがかと考えますが、見解をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 情報提供に当たっては、接種の積極的な勧奨とならないよう留意することとされており、また、ワクチンの有効性やリスク等について予診票発行時に再度説明を行っていることから、予診票の同封等は行っていないところです。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 個別送付する文書には、「HPVワクチンの定期接種の積極的な勧奨を目的としたものではございませんので御留意してください」との積極的な勧奨ではないことを明示する文言が添えられてあり、一定の配慮がなされていることから、接種を希望する方がスムーズに接種できるように改めて個別送付時の予診票の同封などについて検討していただきますよう要望いたしておきます。 次に、キャッチアップ(後追い)接種の必要性についてお伺いいたします。 初めに、本年3月に日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会から厚労省へ出された要望内容をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) お触れの両団体からの要望内容は、速やかな定期接種の積極的勧奨の再開や任意接種にしか認められていない9価ワクチンの定期接種化のほか、積極的勧奨が行われなかった期間の情報不足により接種機会を逃した女性への公費接種の実施等です。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続きお伺いいたします。 私どものところには、対象年齢を過ぎたお子さんを持つ保護者から、「HPVワクチン接種が定期接種であることを全く知らなかった」などの声が届いております。 そこで、積極的勧奨を差し控えていたためにワクチンの情報が届かず、定期接種(無料接種)の機会を逃した方へ接種の機会を与えるキャッチアップ接種の必要性についての考え方をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) HPVワクチンは、引き続き積極的な勧奨が差し控えられていることから、お触れの接種については国の動向を注視したいと考えています。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 国の動向を注視したいとのことであります。 日光市では、今年度、高校2年生相当から19歳の方に自己負担の半額を補助すると仄聞いたしております。本市においても十分な周知を受けることがないまま接種機会を逃した世代にも、定期接種と同等の機会を設けていただくよう要望いたしておきます。 次に、帯状疱疹の予防接種についてお伺いいたします。 先日、市民の方から帯状疱疹ワクチン接種の費用助成を求める声が寄せられたことからお伺いいたします。 初めに、帯状疱疹について、原因、罹患状況、予防法を含めてお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 帯状疱疹は、体内の神経節に潜伏している水痘・帯状疱疹ウイルスが、加齢や疲労、ストレス等をきっかけとして再活性化することで発症するもので、50歳代から増加し、毎年約60万人が発症していると推定されています。また、ワクチンを接種することで発症率を低減させ、重症化を予防できるとされています。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続き、帯状疱疹ワクチンについてお伺いいたします。 第1点、種類、接種方法を含む概要。 第2点、接種費用についてお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 帯状疱疹のワクチンは生ワクチンと不活化ワクチンの2種類あり、いずれも50歳以上を対象とし、生ワクチンは1回、不活化ワクチンは2か月以上の間隔を空けて2回接種となっています。 接種費用については、市内の医療機関によると、1回当たり、生ワクチンは約8,500円程度、不活化ワクチンは約2万2千円程度とのことです。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 不活化ワクチンは2回接種となっており高額となるようであります。 次に、名古屋市の帯状疱疹予防接種の助成制度の内容をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 名古屋市によると、対象者は接種日時点で満50歳以上の方で、自己負担額は、生ワクチンが1回当たり4,200円、不活化ワクチンは1回当たり1万800円とのことです。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 名古屋市では満50歳以上の方に自己負担額の約半額を助成しているようであります。 次に、本市において同予防接種の助成制度を導入することへの見解をお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 本市における助成制度の導入については、国の動向や他都市の状況等を調査してまいりたいと考えています。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 国の動向や他都市の状況等を調査してまいりたいとのことでありますので、今後、機会を見て取り上げてまいります。 新しい質問に入ります。 電話リレーサービスについてお伺いいたします。 この件については、我が党は2012年から関係団体等と意見交換等を重ね、その実現に向けて推進をしてきた経緯があります。 そこでお伺いいたします。 第1点、法的位置づけを含む制度化の背景、概要。 第2点、期待される効果についてお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 電話リレーサービスは、聴覚障害者等が介助を受けずに電話を使うことが困難な状況を解消するため、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律に基づく24時間365日対応の公共インフラとして、令和3年7月から開始されました。同サービスは、既存の電話利用者が1番号当たり年に約8円ずつ支払う負担金を原資に、総務大臣から指定を受けた日本財団電話リレーサービスが提供し、通訳オペレーターが双方向に通訳することで、聴覚障害者はスマートフォンなどのアプリから手話や文字を使って、一方、聞こえる人は普通の電話と同じように音声でお互いに通話することができます。 サービスの普及により、聴覚障害者等が聞こえる人と同じように電話による意思疎通が可能となることから、自立の促進が期待されています。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 聴覚障害者等が電話による意思疎通が可能となることから、自立の促進が期待されるとのことであります。 次に、聴覚障害者や市職員、市民等への周知方策についてお示しください。 御答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 周知方策については、市聴覚障害者協会が実施する研修会への助成のほか、関係窓口等へのチラシ配置や市ホームページ及び職員向け電子掲示板への掲載等を行っております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 市聴覚障害者協会が実施する研修会への助成などをされるとのことでありますので、多くの聴覚障害者等が研修を受けることができるよう要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 妊娠・出産・子育ての切れ目のない子育て支援についてお伺いいたします。 身近な人との死別の喪失感等を周囲が支えるグリーフケアについてお伺いいたします。 子育て支援が充実する一方、流産や死産を経験した女性や家族が適切なケアを受けられずにいる現状を踏まえ、国は支援強化の取組を開始したと仄聞いたします。 そこでお伺いいたします。 第1点、本年5月に厚労省から発出された「流産や死産を経験した女性等への心理社会的支援等について」の内容。 第2点、本市における子育て支援事業での支援内容をお示しください。 御答弁願います。 ◎こども未来局長(緒方康久君) お答えいたします。 お触れの通知は、母子保健法における位置づけとして、法第6条第1項に規定する妊産婦とは妊娠中または出産後1年以内の女子をいい、この出産には流産及び死産の場合も含まれるとし、流産や死産を経験した女性等への支援について活用可能な国の事業等を整理しております。 本市においては、産科医療機関等と連携しながら、子育て世代包括支援センターを中心に流産や死産を経験した女性等の相談や見守りを実施するなど、きめ細かな支援を行っているところでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続き、不妊症・不育症支援ネットワーク事業についてお伺いいたします。 第1点、目的、事業内容。 第2点、実施主体、財源内訳についてお示しください。 御答弁願います。 ◎こども未来局長(緒方康久君) 不妊症・不育症支援ネットワーク事業は、流産、死産に対するグリーフケアを含む相談支援等の充実を図ることを目的として、当事者団体等によるピアサポート活動等への支援や不妊症・不育症の方へのカウンセラーによる相談支援等を行うものでございます。 実施主体は、都道府県、指定都市、中核市のうち、不妊専門相談センター事業を実施している自治体で、国補助が2分の1でございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 当事者団体等によるピアサポート活動等への支援やカウンセラーによる相談支援等を行うとのことであります。 次に、本市での事業導入の必要性についての考え方をお示しください。 御答弁願います。 ◎こども未来局長(緒方康久君) 本市においては、令和元年度から不妊専門相談センター事業を実施し、不妊症や不育症の方への相談に対応しており、支援ネットワーク事業の導入については、当事者団体の活動状況等を含め今後研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 当事者団体の活動状況等を含め研究していきたいとのことであります。 今回の国からの通知を第一歩として、死産や流産でお子さんを失った女性やその家族に寄り添う支援の充実が図られるよう事業導入を要望いたしておきます。 次に、妊産婦寄り添い支援事業についてお伺いいたします。 コロナ禍の長期化により、妊産婦を取り巻く環境はこれまで以上に厳しい状況であります。本市では昨年、妊産婦を支える新たな事業を開始されておりますので、その進捗状況等についてお伺いいたします。 初めに、不安を抱える妊婦への分娩前の新型コロナウイルス検査については、第1点、目的、概要、令和2年度、3年7月末時点の実施件数。 第2点、検査の結果が陽性となった妊婦への産科医療機関等との連携を含めた対応をお示しください。 御答弁願います。 ◎こども未来局長(緒方康久君) 分娩前のPCR検査等につきましては、不安を抱えて生活している妊婦の心理的不安や経済的負担の軽減を図るため、希望する妊婦に対しその費用を助成するもので、2年10月から開始したところであり、実施件数は、2年度が266件、3年度は7月末で207件でございます。 陽性となった妊婦への対応につきましては、感染症医療機関等での療養後に助産師や保健師が訪問や電話等により妊婦の不安や孤立感の解消に努めるなど寄り添った支援を行い、必要に応じて産科医療機関との情報を共有することとしております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 妊婦の不安や孤立感に寄り添い、真に実効ある事業となるよう要望いたしておきます。 次に、里帰り出産が困難となった妊産婦を対象とする育児等支援サービスについてお伺いいたします。 第1点、目的、補助内容を含む概要。 第2点、2年度と3年7月末時点の実施件数。 第3点、周知方策についてお示しください。 御答弁願います。 ◎こども未来局長(緒方康久君) 育児等支援サービスにつきましては、新型コロナウイルス感染症流行下において、里帰り出産が困難となった妊産婦の心理的不安と経済的負担の軽減を図ることを目的に、民間の育児等支援サービスの利用料について、産前3か月から産後6か月までの間に1回1万円を上限に月4回まで通算6か月を限度に補助するものでございます。 同サービスは2年9月から開始したところであり、実施件数は、2年度が21件、3年度は7月末で10件でございます。 周知につきましては、母子健康手帳交付時にサービス内容等について個別に情報提供するなど早い段階での周知・広報に努めております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 引き続き支援を必要とする妊産婦に情報が行き渡るよう積極的な取組を要望いたしておきます。 次に、昨年10月に開始された本市独自の産婦を継続してサポートする産婦支援小児科連携事業についてお伺いいたします。 第1点、委託した医療機関数。 第2点、2年度と3年7月末時点の受診件数及び受診率。 第3点、産後鬱等リスクのある産婦の割合を含む受診結果の傾向分析についてお示しください。 御答弁願います。 ◎こども未来局長(緒方康久君) 産婦支援小児科連携事業に係る委託医療機関数は37か所でございます。 同事業は2年10月から開始しており、受診件数、受診率は、2年度が、891件、58.4%、3年度は7月末で、923件、61.6%でございます。 受診結果につきまして、産後鬱等リスクのある産婦として医療機関から情報提供があった割合は約7%となっております。なお、日本産婦人科医会によりますと、産後鬱の罹患率は約10%とされております。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 受診率が約60%、産後鬱のリスクがあると医療機関から情報提供があった割合は約7%とのことであります。 産後1か月が過ぎ、産科医療機関での支援を離れた後の産後2か月頃に産後鬱のリスクが高まってくるものと考えられています。その時期に、乳児健診や予防接種で受診する小児科において、子供の診察を受けるのと同時に産婦の心の状態や育児状況を適時適切にチェックすることのできる当該事業は大変重要な事業であると思います。 そこで、受診率向上のためにどのように取り組んでおられるのかお示しください。 御答弁願います。 ◎こども未来局長(緒方康久君) 同事業につきましては、母子健康手帳交付時に事業内容の周知を行うほか、3年度からは、お母さんセットに受診券をとじ込み、早い段階から受診を認識し予定してもらうことで、受診率の向上を図っているところでございます。 以上でございます。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 御答弁いただきました。 この事業は本市独自の事業であり、今後とも受診を勧奨することで育児支援につながっていくものと思われますので、期待し見守ってまいります。 この項の最後に、下鶴市長にお伺いいたします。 コロナ禍が1年半以上に及ぶ中、様々な制約、不安や悩みを抱えながら妊娠・出産・子育てを行っている妊産婦やその家族の支援に取り組む市長の思いをお聞かせください。 御答弁願います。   [市長 下鶴隆央君 登壇] ◎市長(下鶴隆央君) しらが郁代議員にお答えいたします。 新しい命を宿し育んでいく妊産婦や御家族の方々におかれては、大きな喜びの一方、コロナ禍において不安や悩みを抱かれている方もおられるものと思います。 私はこれまで、保健所機能の強化やワクチン接種の加速化など、感染拡大の防止にスピード感を持って対応してきたところであり、妊産婦については、分娩前のPCR検査に対する助成等を実施するとともに、かかりつけ医などでのワクチン接種促進のほか、妊婦や親子感染者にも対応できるよう、市立病院において病床を増床したところでございます。 今後においても、妊産婦や御家族に寄り添う取組を進め、安心してお子さんを産み育てられるよう切れ目のない支援を充実してまいりたいと考えております。   [しらが郁代議員 登壇] ◆(しらが郁代議員) 下鶴市長から御答弁いただきました。 今後においても、妊産婦や御家族に寄り添う取組を進め、安心してお子さんを産み育てられるよう切れ目のない支援を充実してまいりたいとの力強いお考えを述べられました。妊産婦を継続して支援する本市独自の事業にも取り組まれておられますので、さらなる子育て支援の充実を期待し見守ってまいります。 以上で、私の質問の全てを終了いたします。 ○議長(川越桂路君) 以上で、しらが郁代議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。             午後1時58分 休憩──────────────────────             午後2時12分 開議 ○議長(川越桂路君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、山下 要議員。   [山下 要議員 登壇](拍手) ◆(山下要議員) 令和3年第3回定例会に当たり、自民党市議団の一員として質問します。 早速、1つ目の質問、本市の路線バスについて伺ってまいります。 本市の路線バスは、鹿児島交通、南国交通、JR九州バス、そして、鹿児島市交通局の4交通事業者により運行され、市民にとって必要不可欠な公共交通手段となっています。しかしながら、人口減少、マイカーの普及等によって利用者は年々減少し、交通事業者の経営環境は悪化をたどってきました。それに加えて、このコロナ禍の人流抑制で状況はさらに深刻化しています。鹿児島市の路線バスは存続できるのだろうか、そうした危機意識を持ちながら、まず、交通局に伺います。 市バスは、平成30年の抜本的見直しの答申を踏まえ、昨年4月に16路線、本年4月に4路線を民間移譲しました。路線移譲に先立ち、昨年3月、交通局は交通事業経営計画を策定、市バスの赤字幅を減らし、市電の収益によって令和8年度までに収支均衡を目指すはずでした。ところが、新型コロナウイルス感染症に出ばなをくじかれ、財政見通しは計画初年度である令和2年度から大幅に狂いました。これを受け交通局は、経営計画見直しの前倒しを決定、本年6月、その骨子を公表しております。 そこで、以下伺います。 まず、令和2年度の決算についてです。 第1に、バス事業の赤字幅はどの程度だったのか、自動車運送事業の収益的収支の状況をお示しください。また、その赤字幅は、経営計画の財政見通しと比べどの程度乖離してしまったのかお示しください。 第2に、令和元年度に比べコロナ禍の影響で運送収益はどの程度減ったのか。また、バス路線の民間移譲により費用はどの程度節減できたのか、令和2年度の事業分析の概要をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎交通局長(白石貴雄君) お答えいたします。 令和2年度自動車運送事業の収益的収支は、収入が17億5,187万4千円、支出は23億3,837万1千円で、5億8,649万7千円の純損失となり、財政見通しと比べ損失額が約2億1,900万円拡大いたしております。 また、運送収益は、路線の一部移譲を考慮いたしますと、元年度11億872万9千円に対し2年度は8億2,168万9千円で、2億8,704万円、25.9%の減でございます。移譲による2年度の費用の削減につきましては、運行経費や市長事務部局への出向者の人件費など、おおむね想定どおりであったものと考えております。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 令和2年度においては、財政見通しよりも約2億1,900万円損失額が拡大したとのことです。一方で、路線の民間移譲によって想定どおり費用は節減できたとのことですので、計画との乖離はコロナ禍での利用控えによって引き起こされた、まさに出ばなをくじかれたと言えそうです。 次に、経営計画の見直しの骨子を見ますと、注目すべきことに見直しの基本方針の1つとして、市電・市バス全般について、「コロナ禍収束後の新たな社会に即した規模及び内容へと見直す」と明記されています。 そこで伺いますが、コロナ禍収束後の新たな社会に即した規模及び内容とは具体的にどのような意味なのか。 事業のスリム化を目指すものと読み取れますが、今後、市バスの減便や値上げを視野に入れた検討が進んでいくものかお示しください。 また、減便や値上げに先立って、まずは現路線の運行のさらなる効率化に向けた取組が望まれると考えますが、その状況についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎交通局長(白石貴雄君) 経営計画の見直しにおきましては、コロナ禍により新しい生活様式など人々の公共交通の利用に関する考え方も変容してきていることやインバウンドの状況等も考慮いたしますと、当分の間、利用の完全な回復は難しいものと見込んでおり、引き続き、コロナ対策に取り組むとともに、経営改善に向け利用状況に即した効率的な運行となるよう、ダイヤ等の見直しを検討する必要があると考えております。 見直しに当たりましては、可能な限り利用者への影響が小さくなるよう、ラピカの利用データや現地調査等に基づき丁寧に検討してまいります。また、自動車運送事業を持続していくためには、軌道事業と合わせた交通事業全体での収支の均衡を図らなければならないことから、今後、財政見通しを作成する上では、運賃の改定も視野に入れざるを得ないものと考えております。 直近の効率化等の取組といたしましては、運行経路が一部重複している2つの路線について経路とダイヤを調整し、車両の回送によるロスをなくすとともに、利用者にとっては利用可能な便数が増え、乗り継ぎが不要となるなど利便性の向上と効率化の両立を図ったところでございます。今後とも可能なものは計画の見直しを待たず、できる限り早期に取り組んでまいります。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 交通局が将来的にダイヤの見直しや運賃改定といった厳しい判断に直面する可能性があること、一方で、できるだけそうならないように利便性の向上と効率化の両立を図る取組がなされていることが分かりました。しかし、仮に交通局の経営が改善したとしても、本市の路線バス全体が維持できるとは限りません。本市としては民間事業者を含む公共交通としての路線バスの存続を考えていかなければならないはずです。 そこで、交通行政に視点を広げ、市長部局に伺ってまいります。 まず、民間事業者に対する各種支援状況について、第1に、赤字路線に対する国及び県の補助制度の概要と本市の対応。 第2に、国、県、本市の新型コロナウイルス感染症に伴う支援の状況。 第3に、コロナ禍の経営難を理由に民間事業者から本市に対して追加的な支援を要望する声が届いているものか、そうだとすれば本市の対応をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(池田哲也君) お答えいたします。 民間バス事業者の赤字路線に対する補助制度としては、1日の輸送量が15人から150人、運行回数は3回以上などの要件を満たす系統に対し補助する国の地域公共交通確保維持改善事業や平均乗車密度が15人以下などの要件を満たす系統に対し補助する県の地方公共交通特別対策事業などがあり、主に複数市町村にまたがる系統を対象としております。本市においても、これらの事業において、国、県等と協調し経費の一部を補助しております。 次に、新型コロナウイルス感染症に伴う支援でございますが、国においては、令和2年度及び3年度に公共交通の感染症拡大防止対策に要する経費などへの補助を行っており、また、県においては2年度に路線バス車両1台につき20万円の運行継続支援を行っております。本市においても、2年度に国の地方創生臨時交付金を活用し、1事業者当たり200万円を上限として路線バス車両1台につき3万円を補助したところでございます。 民間バス事業者からは、コロナ禍による外出自粛等の影響でバス利用者が減少しており、路線を維持するためにも支援をお願いしたいなどの要望が寄せられております。追加的な支援については、国、県の支援や交付金の状況等を注視しながら今後検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 既存の補助制度に基づいて、また、コロナ禍の影響度に応じて、国、県と連携しながら、本市としてもできる限りの補助を行ってきていることは一定理解しました。今後も当面の間は、民間事業者の厳しい経営状況は変わらないと思いますので、路線バス事業の公共性の高さに鑑み、年度内での追加的な支援の検討を要望いたします。しかし、私は、需要回復なき財政支援では路線バスの存続は保証できないと危惧しています。 ここで、他都市の状況に目を転じたいと思います。路線バス事業の全国的な経営悪化の1つの帰結として、昨年11月、独占禁止法の特例措置により複数のバス事業者による共同経営が可能となりました。これを受け熊本市と岡山市で共同経営が開始され、長崎市がこれに続こうとしています。 そこで、これら3市において共同経営が取り組まれている背景、取組内容、目標としている効果についてお示しください。 答弁願います。 ◎企画財政局長(池田哲也君) お触れの3市においては、バス利用者の減少や運転士不足などにより運行サービスの提供を維持できないことが危惧されたことから共同経営に取り組まれているようでございます。取組内容としては、重複路線や運行回数の見直し、停留所の共通化などがあり、これにより運行の効率化や利用者の利便性の向上を図るとされております。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 地方都市では路線バス事業の規制緩和と自由競争の時代は過去のものとなり、協力して生き残る時代が到来したと言えます。生き残りの1つの選択肢が共同経営なのであり、熊本市等における取組の行く末について引き続き注視していただくことを要望します。 以上の質疑を踏まえ、この項の最後に、アフターコロナを見据えた本市の路線バスに関し市長に伺います。 下鶴市長は、交通分野におけるICT(情報通信技術)の活用をマニフェストに掲げられております。また、関連する動きとして、国交省がMaaSを推進しています。MaaSとは、モビリティ・アズ・ア・サービスの略で、サービスとしての移動などと訳され、地域住民や旅行者一人一人の移動ニーズに対応して複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて、検索、予約、決済等を一括で行うサービスのことです。喜ばしいことに本市交通局も、さきの経営計画の見直しの骨子の中でMaaSへの参画等について、市長部局や他の交通事業者と連携して研究すると明言しています。 下鶴市長、まずは、路線バスの分野で民間事業者を巻き込んでICTを活用した共同事業を推進していただきたいと考えますが、見解をお示しください。 答弁願います。   [市長 下鶴隆央君 登壇] ◎市長(下鶴隆央君) 山下 要議員にお答えいたします。 公共交通におけるICTの活用は、誰もが便利で快適に移動できる交通環境を実現するために有効な取組の1つであり、現在策定中の第二次公共交通ビジョンにおいても重要な要素として位置づけ、交通事業者などとも協議してまいりたいと考えております。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 市長に答弁いただきました。 誰もが便利で快適に移動できる交通環境を実現するためICTの活用は重要な要素であるとの認識を示されました。率直な感想を申しますと、稼ぐという視点がなかったのに物足りなさを感じました。本市は公共交通ビジョンの改定を好機とし、アフターコロナを見据えた本市の路線バスのあるべき姿を模索し、その実現に邁進しなければなりません。全ての交通事業者を力強くリードして利用者へのサービスを一体的に向上し、需要のV字回復を目指す取組、すなわち、稼ぐことによって持続化を実現する取組に期待します。 新しい質問に入ります。 本日は、長年、更生保護に携わってきた私の尊敬する母も議場で傍聴しておりますが、本市の再犯防止の推進について、昨年に引き続き伺ってまいります。 国が再犯防止推進法を制定し、地方自治体による再犯防止推進計画の策定が努力義務となりました。これに対応し本市は、今年度改定する地域福祉計画の中に再犯防止推進計画を盛り込む方向で策定作業を進めています。その第5期地域福祉計画の素案が提示されましたので、以下本市の再犯防止推進計画の策定状況について伺います。 まず、計画の地域福祉計画全体の中の位置づけ。また、計画の構成、各項目の主な記載内容をお示しください。 次に、県の再犯防止推進計画と比較すると大きく2つの記載内容が欠落しており、整合性という観点から付け加えることが望ましいと考えますので、以下指摘した上で見解を伺います。 第1に、本市のどの課が、もっと言えばどの係がどのような施策を行うのかが不明です。そうした情報を庁内はもとより、連携が必要な国、県、民間団体、そして、施策の対象となる犯罪をした者等を含む市民全体に周知する必要があると考えますが、いかがでしょうか。 第2に、成果指標が記載されていません。県の計画は再犯者の数を20%減少させる、つまり、平成29年に947人であったものを令和5年には757人に減らすことを目標として掲げています。本市も同様の指標を明示すべきと考えますが、いかがでしょうか。 さらには、計画の推進体制をどのように考えておられるのか、県の再犯防止推進会議のような場を本市としても独自に設けるべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) お答えいたします。 再犯防止推進計画については、今後策定する地域福祉計画の孤立させない相談支援体制づくりの中で犯罪や非行をした人に対する社会復帰支援として位置づけたいと考えており、趣旨、本市の現状、課題、主な取組の4つで構成し、刑法犯の再犯者率の推移のほか、関係機関との連携強化や就労・住居の確保、市民の理解促進等の課題及び今後の取組などの掲載を検討しています。 お述べの実施主体の情報は、地域福祉計画の資料編に記載し、関係機関等への計画書の配付や市ホームページを通じて周知したいと考えています。 施策の成果指標については、刑法犯の検挙者及び再犯者数が警察署ごとの集計で本市のみのデータが得られないため設定が困難なところです。 再犯防止推進計画の推進体制については、市の関係部署や鹿児島保護観察所、鹿児島保護区保護司会等との間で計画の取組状況を確認し、地域福祉計画推進委員会に報告することとしております。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 計画については、引き続き関係者の意見を十分に取り入れながら充実させるとともに、定期的なチェックと見直しができる推進体制を確立することを要望します。また、成果指標の明記は難しいとのことでしたが、県内の再犯者の相当数が本市のものであることは明らかです。県が掲げた20%減を達成するため、本市に課せられた役割は大きいと自覚し、取り組んでいただきたいと思います。 次に、再犯防止に対する本市の本気度を示すという意味でも、計画策定を機に取組の拡充を検討すべきと考えますので、以下伺います。 まず、協力雇用主に対するさらなる優遇措置についてです。 私は、昨年の個人質疑で、再犯者の5割が再犯時に無職であることに鑑み、また、平成29年の数字ですが、本県の協力雇用主の数が319社であるのに対して、実際に雇用した協力雇用主の数は15社にすぎないことに触れ、次のことを要望しました。 第1に、建設工事等競争入札参加者の格付を定める際、県協力雇用主会等への登録に伴う加点に加え、雇用実績に応じてさらに加点すること。第2に、協力雇用主の大半を建設業が占めており、裾野を他の職域にも広げる必要性から、本市の建築物清掃業務委託契約に係る指名競争入札参加者の格付においても同様の優遇措置を取り入れることです。 当時の答弁は調査研究するとのことでしたが、1年が経過しました。今年度の計画策定を機に導入すべきと考えますが、見解をお示しください。 次に、保護司の確保のための支援です。 鹿児島保護区の保護司の数は、定数211名に対して188名と定数割れが続き、高齢化も進んでいます。保護司の個人的なつながりで勧誘している状況であり、国としても組織的な人材確保に向け地方自治体に期待するところが大きいと考えます。本市の支援を要望するものですが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(池田哲也君) 協力雇用主に対する優遇措置について、中核市及び九州県都市など65市を調査したところ、建設工事等競争入札参加者の格付において雇用実績に応じた加点をしているのは13市、建築物清掃業者の格付において登録及び雇用実績を審査項目としているのは1市でございました。令和4年度の格付審査項目については、これらの調査結果も踏まえ検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 保護司の確保のための支援については、先般、鹿児島保護観察所から本市へ市職員の退職予定者に対して保護司の活動について説明する機会を設けてほしいとの要望があったことから、今後、検討したいと考えています。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) それぞれ検討いただけるとの答弁でしたので、スピード感を持って実行していただきたい。そして、施策の効果が数値となって現れるよう取り組んでいただきたいと思います。 この項の最後に、社会を明るくする運動に関して市長に伺います。 本運動は、犯罪や非行の防止と犯罪や非行をした人たちの更生について理解を深め、犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を築くための全国的な運動です。本市の推進委員会の事務局は鹿児島保護区保護司会が担っており、市長には毎年推進委員長になっていただいているところです。 そこで、新たに推進委員長となった下鶴市長の抱負をお聞かせください。 答弁願います。   [市長 下鶴隆央君 登壇] ◎市長(下鶴隆央君) 私は、安心感に満ちた安全で暮らしよいまちづくりを進めるためには、犯罪や非行の防止とともに、立ち直ろうとする人が孤立することのないよう地域の輪に迎え入れ、社会復帰を支援することが重要と考えており、全国的な運動である社会を明るくする運動の鹿児島市推進委員長として、多くの市民の皆様に御理解、御参加いただけるよう、鹿児島保護観察所や鹿児島保護区保護司会などの関係機関の方々とともに運動の推進に努めてまいりたいと考えております。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 市長の力強い抱負を答弁いただきました。 毎年7月が運動の強化月間になっています。セレモニー等が実施された際には、ぜひ推進委員長自ら参加していただき、先頭に立って市民の皆様に運動の理解、参加を促していただきたいと思います。 新しい質問に入ります。 森林経営管理の推進について、昨年に引き続き伺ってまいります。 管理が行き届いていない可能性がある民有の人工林、本市には約7千ヘクタール、東京ドームおよそ1,500個分が存在します。森林経営管理制度は、市町村が仲介して森林所有者の意向を確認し、林業経営に適する森林は林業事業体に再委託して管理させる、そうでない森林は市町村が直接管理をする画期的なものです。また、制度を支える財源が森林環境譲与税であり、令和元年度から本市にも譲与が開始され、本市は基金として積み立てています。制度が開始された令和元年度には本市で県のモデル事業が行われ、令和2年度以降、本格的な取組が進められています。私は、委託を受けた森林を見て回ったり、不明な森林所有者の情報を収集したりと、この制度を現場で支える農林事務所の担当者の仕事ぶりを直接見てきました。制度を軌道に乗せるため、職員の皆さんが御尽力されていることに敬意を表しつつ、以下伺います。 まず、昨年度までの取組内容、成果、課題。 次に、本年度の取組状況について、課題への対応も含めてお示しください。 さらには、本年度までの森林環境譲与税基金の収支状況と来年度以降の譲与税見込額をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(有村浩明君) お答えいたします。 令和元年度に花尾町で実施したモデル事業では、県と共同で現場調査や作業手順等の確認を行い、森林経営管理業務の標準化を進め、その成果を踏まえ、2年度には所有者から委託を受けた一部の森林の経営管理を林業事業体へ再委託するとともに、谷山、吉田、喜入、松元、郡山の5地域において森林所有者の意向調査を実施したところでございます。その中で、相続未登記の森林や不在地主が所有する森林が多数あり、所有者の特定に時間を要することや小規模に所有している森林が多く、集約化が困難なことなどが課題となっております。 本年度は、昨年度に所有者から委託を受けた森林のうち経営に適した部分を林業事業体に再委託するとともに、残余部分の管理方法についても検討しているところでございます。また、昨年度に引き続き、5地域の森林所有者の意向調査を実施しているところであり、対象箇所の選定に当たっては、森林が一団となっているところを中心に集約化が図られるよう配慮したところでございます。 平成31年4月から令和3年8月までの基金の収支を万円単位で申し上げますと、収入1億3,553万円、支出1,546万円で、3年8月末現在の基金残高は1億2,007万円となっております。また、来年度以降の森林環境譲与税の収入見込額は、4年度及び5年度は年1億1,925万円、6年度以降は年1億4,635万円となっております。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 これまでの取組の中で、森林の集約化が依然として大きな課題となっており、また、現段階での基金の使用率は約11%にすぎず、制度の本格運用に向けまだまだ手探り状態であることが浮き彫りになりました。その1つの要因は、マンパワー不足にあるのではないかと私は感じています。本市の対象林は一筆一筆が狭小なため、所有者の数が非常に多いのが特徴です。よって、農林事務所の担当者が現場での調整に要する時間はとても長く、事務所で処理しなければならない情報は膨大です。ほかにも多くの業務を抱えており、当該業務に専従できる状況でもありません。 そこで、今後の人的体制の強化の一環として、まず、農事事務嘱託員制度のように地域住民の協力を制度化する手だてを検討できないものでしょうか。現在の長老格の方々は、地縁、血縁の濃い、恐らく最後の世代で、土地をよく知り、人をよく知っています。そうした方々が調査員となって所有者に意向を聞き、森林を集約していくことは難しくないことのように思います。仮に森林調査員制度と称しますが、そうした制度を早急に導入すべきと考えますが、見解をお示しください。 同時に、さきに触れた膨大な情報をデータベース化し、リアルタイムに更新を行う担当者の必要性を感じます。森林情報を管理する臨時職員を各農林事務所に配置すべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(有村浩明君) 森林所有者に対する意向調査を実施するに当たり、地域の実情に精通した方の協力をいただくことにつきましては、所有者の特定など業務の効率化に資することから、今後の調査業務の中で研究してまいりたいと考えております。 森林情報のデータベース化は、事業を計画的かつ効率的に進めるために必要であり、その管理につきまして、まずは県が開発したシステムの導入等を進めることとし、職員の配置については必要に応じて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 それぞれ研究ないし検討いただけるとのことでした。マンパワー不足が原因となって、せっかくの画期的な制度が滞る事態は避けなければならないと思います。長丁場の取組の序盤である今こそ、必要な人的体制を早急に強化するよう要望いたします。 最後の質問に移ります。 下鶴市長がマニフェストに掲げた合併地域における地域振興事業についてです。 マニフェストには、合併地域の均衡ある発展に向けた取り組みというタイトルの下、「吉田・桜島・喜入・松元・郡山の各地域について、地域の発展に資する事業を行うため、各支所で使い道を決められる事業予算枠を創設します」と記されています。また、これについて、さきの議会で市長は、本年度は事業の制度設計を行い、財政状況を見ながら、早ければ来年度から開始したいと答弁しております。 以下、本事業の早期実現を望む立場から質問してまいります。 私は、今回の質問に当たり、県の地域振興推進事業を調査しました。市長はかつて県議会議員であったことから、きっとこれがマニフェストのヒントになったに違いないと考えたからです。県には5つの地域振興局、2つの支庁があります。県の地域振興推進事業は、これら7つの振興局等に毎年約1億円の予算枠を与え、地域固有の課題解決や地域活性化策に迅速かつ柔軟に取り組ませることで各地域の振興を図るものです。これを鹿児島市に置き換えるとどうなるか、そう考えることで市長マニフェストの輪郭が見えるのではないかと思ったわけです。 そこで、まず、県の地域振興推進事業について伺います。 第1に、県はこの事業を実施するために補助金交付要綱を定めていますが、補助金を交付する対象事業、対象者、補助率等の概要。 第2に、県に対して本市が事業の要望を行い、対象事業が決定するまでの流れ。 第3に、令和元年度から3年度の本市の対象事業の内容、その事業費及び補助金の額をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(池田哲也君) 県地域振興推進事業補助金交付要綱によると、対象事業は、観光交流や定住促進、産業の振興に係る施設などの整備事業及び地域活性化に係る調査やイベント開催、観光、特産品等の宣伝などの促進事業となっております。対象者は、地方公共団体、または県内に主たる事務所、または活動の拠点を有するなどの要件を満たす団体で、補助率は補助対象経費の2分の1以内とされております。 対象事業決定までの流れとしては、例年、鹿児島地域振興局の事業募集に基づき、次年度分の事業に係る要望書を提出し、その後、同局と本市の事前協議等を経て同局から本市へ事業決定通知がなされております。 直近3年間の本市対象事業の実績は、整備事業が6事業、主なものはパークゴルフ場整備事業で、2か年で事業費1億254万2千円、補助金額2,600万円、また、促進事業は桜島・錦江湾ジオパークエリア拡大推進事業の1事業で、事業費484万円、補助金額146万7千円でございます。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 事業には施設整備などを行う数千万円規模の整備事業、いわゆるハード事業とイベントなどを行う数百万円規模の促進事業、いわゆるソフト事業があるようです。また、対象事業の決定までの流れを確認しましたが、何が地域固有の課題であり、何が活性化策になるかは実質的に事業要望を行う者が判断しているようです。 以上を踏まえ、合併地域における地域振興事業について、下鶴市長に伺ってまいります。 所管する地域振興課によれば、まさに制度設計の最中とのことでしたので、その作業に支障を来さない範囲で、市長がマニフェストに掲げた時点での考えで結構ですのでお答え願います。 まず、なぜこの事業をマニフェストに掲げたのか、合併地域に限定した理由も含めてお示しください。 次に、マニフェストに掲げた当時、市長が想定していた事業のイメージを県の事業にも言及していただきながらお聞かせください。 さらには、マニフェストの具現化に当たり、これだけは外せない原則的事項といいましょうか、事業の性格を決定づける市長としての方針的事項がありましたらお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 下鶴隆央君 登壇] ◎市長(下鶴隆央君) 合併後、5地域においては、各地域の特性を生かした事業が実施され、公共施設等の整備や市民相互の交流が進んだものと考えております。一方で、地域の皆様から、少子高齢化や担い手不足などによる活力低下を懸念する声をお聞きしたことから、お触れになった県の事業の予算枠組みを参考に、5地域の発展に資する事業を行うための予算枠の創設をマニフェストに掲げたものでございます。 本事業については、地域の資源や特性を活用した魅力の向上や交流人口の増加など、持続性や発展性を備えた効果的な取組を地域の方々とともに進めてまいりたいと考えております。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 市長に答弁いただきました。 合併地域に限定した理由は明確にはお答えになりませんでしたが、少子高齢化や担い手不足などによる活力低下を懸念しているのは、その他の中山間地域等も同様であろう、したがって、将来的には事業をそれらの地域にも広げていく必要があろうと考えます。また、持続性や発展性を備えた効果的な取組を地域の方々とともに進めていくことが市長の方針的事項と理解しました。効果的な取組であること、地域との協働の取組であることがポイントになりそうです。 これを踏まえ、最後に、今後の事業の制度設計について当局に見解を伺います。 まず、効果的な取組とするため、各地域の振興事業を年度ごとに単発で行うのではなく、3から5年程度の地域振興計画に基づいて行うべきと考えます。また、地域との協働の取組とするため、地域住民が計画策定に参画することが肝要です。事業の開始に先立ち、各地域において住民が主体となって地域振興計画を作成することが重要と考えますが、見解をお示しください。 次に、本市の地域振興事業を県の事業と弾力的に組み合わせる仕組みを検討してはいかがでしょうか。効果的な事業とするためには予算を上乗せする必要も生じるでしょう。また、さきに触れたように他の中山間地域等への目配りも重要となってくるでしょう。本市のみの予算ではおのずと限界があります。県の事業を上手に併用していければよいと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(上四元剛君) お答えいたします。 本事業につきましては、現在、検討を進めているところであり、お触れになりました計画の作成などにつきましては、その中で参考にさせていただきたいと考えております。 以上でございます。   [山下 要議員 登壇] ◆(山下要議員) 答弁いただきました。 それぞれ制度設計の参考にしていただけるとのことですので、今後の動向を見守っていきたいと思います。 私は、昨年の個人質疑において、地域コミュニティ協議会について質疑を交わし、地元郡山地域の3協議会に地域の英知と情熱の全てを集めて、地方創生のモデルとなるようなまちづくりをしたいと表明しました。去る6月30日、下鶴市長は、郡山中学校区で就任後初めての市長と語る会を実施しました。関係者が高い志と強い地域愛を持って懸命に取り組んでいることを実感できたのではないでしょうか。自らの足で立って、自らの力で地域を興す。自立自興のまちづくりをする。下鶴市長のマニフェストが自立自興のまちづくりの行政による効果的な伴走支援となることを大いに期待しまして、私の質問の全てを終わります。 ○議長(川越桂路君) 以上で、山下 要議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。             午後2時57分 休憩──────────────────────             午後3時12分 開議 ○議長(川越桂路君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、大森 忍議員。   [大森 忍議員 登壇](拍手) ◆(大森忍議員) 社民・市民フォーラム市議団の一人として個人質疑を行います。 なお、一部割愛するところがございますので、申し上げておきます。 まず、本市の風水害対策について伺います。 先月の8月11日から西日本を中心に真夏の豪雨が続く中で全国的にも大きな被害が出ています。本市は人的被害を伴う大きな被害は発生しなかったところですが、近年では50年に一度と言われた大雨が数年後には繰り返される事態も散見されています。気象庁は、梅雨や台風などがもたらす今年の出水期から避難の判断に関わる情報として新たに線状降水帯の発生について発表を始めました。また、今年の5月からは災害時に市区町村が出す避難勧告を廃止し、指示に一本化されました。本市もこの避難情報の見直しについての周知を含めた防災ガイドマップを作成し、市内全ての世帯に配布しています。 本市も8月16日、土砂災害が発生するおそれが高まったため、喜入地域に対して警戒レベル4、避難指示を、その他の地域には警戒レベル3、高齢者避難を午後5時10分に発令しています。 そこで、以下伺います。 第1は、本市における先月8月11日から8月18日までの降水量の特徴。 第2は、避難指示が出されたところの避難状況をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) お答えいたします。 本年8月11日から18日までの降水量は、鹿児島地方気象台で639ミリ、喜入で738ミリを観測しております。両地点の8月の月降水量の平年値は224.3ミリ、228.2ミリであることから、1週間余りで平年の8月の1か月分を超える雨が降ったところでございます。なお、本市防災専門アドバイザリー委員によりますと、本年8月の大雨では、時間雨量50ミリ以上の雨がさらに二、三時間続くような状況が発生していれば同時多発的に土砂災害が起きる可能性があったとのことでございます。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) お答えいたします。 8月16日から17日にかけての避難指示発令地域の最も多いときの避難者数は、中央22、谷山10、伊敷7、喜入2、松元2、郡山16人です。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 8月11日から18日までの降水量は、鹿児島地方気象台において639ミリ、喜入で738ミリを観測しており、1週間余りで平年の8月の1か月分を超える雨が降った模様です。昨年の台風では約5千名の方々が避難所に避難されたようですが、大雨の場合の避難についても課題を整理しておく必要性があるのではないかと考えます。 第3は、防災ガイドマップが配布されて約3か月ですが、このマップに対する市民の評価は。 さらに、第4は、本市内の土砂災害特別警戒区域への周知の必要性があると思われますが、以上、答弁を求めます。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) 防災ガイドマップにつきましては、市民から、「ハザードマップが地域ごとに大きく掲載されており自宅周辺の危険な箇所を確認しやすかった」、「災害時に取るべき避難行動や避難情報のポイントが分かりやすかった」などの御意見をいただいております。 次に、土砂災害特別警戒区域は、土砂災害時に建築物に損壊が生じ、住民に著しい危害が生じるおそれがある区域で、令和2年度から3年度にかけ県から指定されたところでございます。これを受け本市では市民の皆様に自宅周辺の災害リスク等を御確認いただけるよう同区域を掲載した防災ガイドマップを市民のひろば6月号と併せて全戸配布するとともに、周知動画のホームページでの配信や市政出前トーク等で周知に努めてきたところでございます。今後におきましてもあらゆる機会を捉え周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 防災ガイドマップについては市民の皆様に評価をしていただいているようです。土砂災害特別警戒区域については、今後もあらゆる機会を捉え周知を図っていくとのことですので、引き続きの取組を要請いたしておきます。 第5は、報道によりますと気象庁の担当は、特別警報を待たず、自治体が出す避難情報を早く把握し、直ちに身を守る決断、行動をしてほしいと強調されていますが、本市は市民一人一人が適切な避難行動を取るための防災行動計画、マイ・タイムラインの作成を呼びかけていますが、このマイ・タイムラインの概要とその効果、取組の現状をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎危機管理局長(尾ノ上優二君) マイ・タイムラインは、気象状況の変化に応じて自分自身が取る防災行動を時系列的に整理したものでございます。災害発生の可能性が高まり、時間的な制約が厳しい中で安全を確保するための適切な行動のチェックリストとして、また、避難行動についての判断のサポートツールとして活用することで逃げ遅れゼロに向けた効果が期待されております。本市におきましては、マイ・タイムラインの作成を促進するため、市政出前トーク等の場で本年6月に作成したリーフレットを活用して作成支援を行うなど周知に取り組んでいるところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 マイ・タイムラインは、自分に適した避難方法を事前にチェックし災害に備えるためにも、また、逃げ遅れゼロに向けても大事な取組だと思います。要は、市民お一人お一人がどう作成してみるかだと思います。ぜひマイ・タイムラインを定着していただくための努力を要請いたしておきます。 新しい質問に入ります。 生活困窮者対策について伺います。 本年7月に発効された鹿児島市子どもの未来応援プランによりますと、平成29年度に本市において実施した子どもの生活に関するアンケート調査で、本市は国と県と比較して経済的困難を抱えた子供や家庭、いわゆる相対的貧困世帯の割合が高いという結果になっています。そのうち教育に関することで言えば、相対的貧困世帯の子供はそれ以外の世帯の子供に比べて学校以外での学習時間が短いと答えた割合が高く、学校の勉強が分からないと答えた割合も高いという結果になっています。また、家庭での子供の持ち物の所有状況についても差があるという結果でした。さらに、子供の学習や進学に関して家庭の経済的状況により差があること、そして、経済的理由から希望する進学が果たせないと考えている保護者の割合が高いという結果にもなっています。 そこで、以下伺います。 第1は、平成29年度の本市における子供の貧困率をお示しください。また、世帯構成ごとに二人親世帯、母子世帯、父子世帯の貧困率についてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎こども未来局長(緒方康久君) お答えいたします。 平成29年度の子どもの生活に関するアンケート調査における本市の子供の貧困率は14.6%でございます。また、世帯構成ごとの貧困率は、二人親世帯8.5、母子世帯58.5、父子世帯13.0%でございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 令和元年度の全国の子供の貧困率は13.5%ですから、本市の子供の貧困率は高いことが分かります。特に母子世帯の58.5%は大変厳しい状況がうかがえます。 第2は、本市の生活困窮者自立支援事業のうち住居確保給付金の直近3年間の支給状況をお示しください。 また、第3は、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の8月末までの申請件数及び決定件数をお示しください。 以上、答弁を求めます。
    健康福祉局長(成尾彰君) 住居確保給付金の支給状況は、平成30年度から順に、30年度、7件、72万6,200円、元年度、8件、77万4,300円、2年度、636件、6,020万5,400円です。 新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の8月末までの申請は421件、決定は309件です。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 本市の令和2年度の住居確保給付金は636件、6,020万5,400円で、新型コロナウイルス感染症の影響の大きさが見てとれます。新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金は、国の制度として11月まで延長された模様です。要件に見合う方の早急な給付に取り組んでいただきますように要望いたしておきます。 第4は、独り親世帯等においては非正規雇用で働いている割合が高い傾向にあることからも子供の健やかな成長に影響を与える家庭環境を安定させるには、金銭的な給付だけではなく親の働き方など関連する施策を組み合わせてその効果を高めていくことが大事だと考えます。 そこで、これらの施策の取組についてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎こども未来局長(緒方康久君) 独り親世帯等につきましては、児童扶養手当や医療費助成などの経済的支援のほか、就労相談や就労に向けた職業能力開発のための講座受講料に対する支援などを行っており、今後におきましても関係部署等と十分に連携を図り支援の充実に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 分かりやすい子どもの未来応援プランを作成していただきました。答弁にもありますように関係部署等と十分に連携を図っていただき、未来を担う子供たちの支援を行っていただきますように要請いたします。 新しい質問に入ります。 高齢者の見守りと安心情報キット配布事業について伺います。 私の地元の武岡台校区コミュニティ協議会は2018年3月12日に発足し、現在、第1期のコミュニティプランに基づいて活動を行っていますが、我が会派の代表質疑でも取り上げたように新型コロナウイルス感染症の影響によって運営についてもなかなか厳しい状況です。同時に、校区公民館運営審議会からの移行に伴い不安を持っていたことですが、これまでは全体の会議で小学校や中学校の子供たちの様子がよく把握できていましたが、部会に変わってからは、部会に入っていない町内会長さんは子供たちの様子が分からない等の課題も出てきており、いろいろな工夫をしているところです。一方で、町内会の活動も高齢化の中で年を取ったのでもう班長はいいのではないかという声も多くなり、課題も山積です。そういう中で、私たちの町内会では、町内会員の拡大のためのチラシ入れや声かけ、さらに町内会に入っているメリット等もみんなで出し合っています。そのうちの1つとして、校区社会福祉協議会と連携しての高齢者の見守り活動に向けて役員会でも協議を開始しました。 そこで、この見守りにつながっていけばいいという思いを持ちながら、以下伺います。 まずは、本市の高齢者の現状について伺います。 第1は、本市における全世帯数に占める高齢者のいる世帯数の割合について。 第2は、高齢者のいる世帯における独り暮らし世帯、高齢夫婦世帯、その他世帯の世帯数と構成比をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 本市の高齢者のいる世帯は、平成27年の国勢調査時点で9万5,005世帯で、総世帯数27万269世帯の35.2%です。 また、高齢者のいる世帯のうち独り暮らし世帯は3万2,371世帯、34.1%、高齢夫婦世帯は3万616世帯、32.2%、その他世帯は3万2,018世帯、33.7%です。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 平成27年の国勢調査時点では、総世帯数のうち高齢者世帯が35.2%、そのうち独り暮らし世帯が34.1%、高齢者夫婦世帯が32.2%、その他世帯は33.7%ということが分かりました。 そこで、質問の第3は、令和2年中の本市消防局における救急搬送の総数に占める高齢者搬送の割合について、搬送者の総数と高齢者の搬送者数も含めてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎消防局長(中村剛君) お答えいたします。 令和2年中、救急車により2万5,505人を搬送し、そのうち65歳以上は1万5,588人で、総数に占める高齢者の割合は61.1%でございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 令和2年中の救急車による搬送のうち65歳以上は1万5,588人、総数に占める高齢者の割合は61.1%ということが分かりました。 質問の第4は、本市の高齢者地域見守りサポート事業の内容と直近5年間の対象者数をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 高齢者地域見守りサポート事業は、見守りが必要と思われる75歳以上の独り暮らし高齢者等のリストを民生委員に配布し見守り活動に御利用いただくもので、平成28年度から令和2年度までの対象者数は、順に7,207、7,224、6,344、7,920、7,993人です。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 見守りが必要と思われる75歳以上の独り暮らし高齢者等の対象者数は令和2年度で約8千人と伸びてきています。 そういう状況を踏まえて、次に、本市社会福祉協議会が今年度、モデル事業として取り組まれている安心情報キット配布事業について、以下伺います。 第1に、この事業の内容についてお示しください。 第2は、本市消防局との連携についてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 鹿児島市社会福祉協議会によると、安心情報キット配布事業は、高齢者が緊急時の連絡先や医療情報などを記載する用紙と冷蔵庫に保管可能な専用容器を、選定した校区社協を通じて希望する75歳以上の独り暮らし世帯に配布するものとのことです。 また、消防局には選定した校区社協の情報を提供し、迅速かつ適切な救急業務に役立てていただくことにしているとのことです。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 安心情報キット配布事業は、高齢者が緊急時の連絡先や医療情報などを記載する用紙と冷蔵庫に保管可能な専用容器を、選定した校区社協を通じて希望する75歳以上の独り暮らし世帯に配布するもので、消防局ともきちんと連携している模様です。 第3は、今後の取組及び本市の対応についてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 同事業は、3年度の取組状況や事業成果を踏まえ今後の取組を検討したいとのことであり、本市も把握に努めてまいりたいと考えています。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 令和3年度の取組状況や事業成果を踏まえて今後の取組を検討されるようです。ぜひ本市もこの取組を応援していただきますように要請いたしておきます。 この項の最後に、今後の本市の高齢者見守りの取組についてお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 今後の本市の高齢者見守りについては、安心通報システムの設置等を進めるほか、民生委員やボランティア等による見守りなど、地域との連携を進め、高齢者が安心して暮らせるように取り組んでまいりたいと考えています。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 新しい質問に入ります。 公共交通について、以下伺ってまいります。 鹿児島市公共交通ビジョン改定版では、本市の公共交通ネットワークは比較的同程度のサービス水準である路面電車と路線バス、あるいは路線バス同士が競合する区間があるなど必ずしも効率的とは言えないことから、各公共交通機関の位置づけや役割分担を明確にした上で、それぞれの特性を生かした利用者にとっても分かりやすい効率的な公共交通ネットワークを構築する必要性を述べています。 また、高齢化の進行により運転できない人の増加が見込まれることから、今後、公共交通の重要性は一層高まると考えられ、平成28年度鹿児島市の公共交通の利用等に関するアンケート調査においても4割以上の人が自動車を将来的に利用できなくなる不安があるとしており、そのうち約8割の人が自動車を利用できなくなった際、公共交通を利用すると回答しています。さらに、今後の地域公共交通網の考え方として、本市が目指す都市構造として中心市街地、副都心、地域生活拠点、団地核、集落核の5つの拠点を設定し、各拠点を公共交通機関で結ぶとともに、高齢者をはじめ、多くの人が徒歩、自転車、公共交通機関により日常生活が可能となる集約型都市構造を目指すとしています。 本市は、令和2年7月14日から令和3年3月31日にかけて第二次鹿児島市公共交通ビジョン策定の調査業務を行っています。また、第六次鹿児島市総合計画基本構想も提案されていますので、そこで伺います。 第1は、調査の中では交通事業者へのヒアリングを行っていますが、現在の利用実態及び運行の課題についての主な意見をお示しください。 第2は、市民へのアンケート調査も行っていますが、公共交通の利用実態及び公共交通に関する改善策等についての特徴的な意見をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎企画財政局長(池田哲也君) お答えいたします。 交通事業者へのヒアリングでは、公共交通利用者の実態としてラピカなどのICカードの利用割合がおおむね7割程度であること、また、課題としてバスの運転手が不足しており、全国的な問題でもあることなどの回答があったところです。 次に、市民へのアンケート調査結果では、平日の主な交通手段は自動車が63%と最も多く、公共交通では、路線バスが11%、鉄道が3%、市電が2%となっております。また、公共交通に関する改善策として、地域において活用してほしいほかの移動手段を伺ったところ、病院などの送迎サービスが52%、スクールバスが16%、自治会・NPOなどによる送迎が15%でした。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 交通事業者へのヒアリングではバスの運転手不足が全国的な問題であるようです。 次に、鹿児島市の第六次総合計画の中で市民活動を支える交通環境の充実では、現状として高齢化等により公共交通の重要性が高まる一方、人口減少の進行等による利用者減少や担い手不足に伴い、サービスの縮小等が懸念されています。県内の路線バスによる公共交通利用者数の推移で言えば、平成15年に4,938万3千人の利用者が令和元年度には3,598万8千人と、1,339万5千人減少しています。 そこで、第3は、第六次総合計画では、効率的で持続可能な公共交通体系の構築をうたわれていますが、どういう取組をされようとしているのかお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎企画財政局長(池田哲也君) 第六次総合計画においては、公共交通の利用促進、サービス水準の向上を図るため、ICTを活用した利用しやすい公共交通などに取り組むほか、公共交通不便地等における交通手段の確保を図るため、コミュニティバスの運行などに引き続き取り組むこととしております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 高齢化社会の中で公共交通は今や福祉の課題でもあります。そういう視点も盛り込んだ第六次総合計画にしていただきますように要望いたしておきます。 去る7月21日の地元紙で「県内バス輸送31%減」の見出しが躍る報道がありました。これは路線バス、長距離高速バス、自治体が運行するコミュニティバスや乗合タクシーを含む68事業者を対象として、九州運輸局鹿児島運輸支局がまとめたもので、県内乗合バスの2020年度の輸送人員は、前年度比31%減の2,468万2千人となり、前年度より1,130万人減の大幅な落ち込みで、新型コロナウイルス禍による外出控えが影響した模様です。うち大手数社を抽出したコロナ禍の影響調査によると、緊急事態宣言下の2020年4月に前年度比5割、5月には4割まで輸送人員が下落、6月以降は回復したものの、9月の前年比7割で頭打ちとなり、横ばい傾向で推移しています。2021年度に入っても、コロナ前の2019年度と比べると6割から7割の水準にとどまっています。路線バス事業者への調査では、コロナ禍前の2019年度と比較して、鹿児島市内空港路線で約6割の減、地方空港路線で約8割減、都市間高速バスで約7割減、鹿児島市内の路線バスは4割減、地方の路線バスで約5割減という厳しい現状となっております。 県バス協会によりますと、敬老パスの使用状況などから高齢の乗客の落ち込みが目立ち、通勤・通学時間帯の渋滞が増えており、各社は利用実態に合わせて最終便の繰上げや日中の減便など、ダイヤの見直しを徐々に進めています。ある事業者は、「車内の換気をはじめ、感染症防止対策を徹底しているので安心して乗れる交通機関だと分かってほしい。さらに利用者減が続けば、大幅なダイヤ改正や運賃見直しに踏み切らなければならなくなる」と訴えています。国土交通省九州運輸局のホームページからは、交通・観光関係に対する政府・地方公共団体の支援策の一覧表が公表されています。 そこで、以下伺います。 まず、危機的な状況に陥っています路線バスの支援策について伺います。 第1の本市の支援策は割愛します。 第2は、九州各県の新型コロナウイルス感染症に関する支援策の状況をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎企画財政局長(池田哲也君) 九州内の各県では、バス事業者に対して感染防止対策や事業継続等への支援を行っているようでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 私の調査では、福岡県では路線バス運転士育成事業費として福岡県路線バス運転士育成事業補助金を創設し、支援対象者を雇用し、県内バス路線やコミュニティバスの運転士として育成する乗合バス事業者を育成したり、熊本県では公共交通応援事業として感染拡大の影響による外出自粛要請により利用者減が長期化した県内の交通事業者の事業支援を行っています。 そこで、第3は、公共交通を維持していくことが危機的な状況の中、国や県の支援は欠かせません。今後、県や国に対する支援要請の取組をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎企画財政局長(池田哲也君) 本市といたしましては、厳しい状況下にある路線バス事業を維持するため、国に対して引き続き中核市市長会等を通じて支援措置の充実について要望するとともに、県に対しても機会を捉えて支援を働きかけてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 公共交通という産業の特性により、赤字だからといってやめるわけにはいかず、公共サービスの提供を求められていますが、現状を乗り切るだけの交通事業者に対する直接的な支援は残念ながらありません。高齢化社会を迎え、公共交通の存続は買物難民や病院に行くにも欠かせません。ぜひ地方の特殊性という立場も踏まえ、県や国に支援を働きかけていただきますように下鶴市長へ要請いたしておきます。 次は、敬老パス事業について伺います。 まず、本市の路線バス事業の現状をお示しします。 本年5月28日から30日の3日間、地元紙が「交通局路線移譲1年」という特集記事を掲載しました。その記事によりますと、市の交通事業経営審議会は、2018年3月、民間に一部路線を移譲して事業規模を縮小するべきと答申をし、それを受けて市交通局は、2019年7月、2社とバス路線移譲の基本協定を結びました。市交通局は、2020年3月、交通事業経営計画を策定して、電車事業も含めて2026年度に収支を安定させる目標を掲げました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が影を落とす中、バスも電車も乗客が激減し、収益が大きく落ち込みました。経営計画では3億700万円と見積もっていた経常損失は2021年度予算で約5億5,500万円に膨らみ、好調だった電車も経営計画で8,400万円とはじいた黒字は、2021年度予算は3億5,800万円の赤字見込みに変わりました。一方、民間業者も苦戦を強いられ、南国交通も新型コロナウイルス感染症による外出控えで乗客が激減し、稼ぎ頭の空港連結バスや高速バスも大幅な減便となり、路線バスの低収益分を補う構図が崩れました。昨春移譲された6路線の収支率は市営バス時代に比べて3割減少、他路線も落ち込み、2020年9月決算は6億円の純損失を計上しているという報道です。 同じ民間業者の鹿児島交通も同様の状況です。鹿児島市交通局路線移譲とは直接リンクはしませんが、バス乗務員の不足及び利用者数の減少によるダイヤ改正で令和2年4月1日現在で100を超える減便になっています。本市は令和元年8月から令和2年3月にかけて敬老パス利用状況等調査を行い、平成18年度から平成30年度の実績に基づき敬老パスの将来推計を出しています。 そこで、第1は、平成18年度から平成30年度までの実績に基づく令和12年度の対象人口、交付枚数、利用回数、市負担金の推計値を平成30年度実績との比較も併せてお示しください。 第2は、敬老パス利用状況等調査結果に基づく分析結果をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 敬老パス利用状況等調査における令和12年度の推計値と平成30年度実績との比較は、対象人口、14万7,642人、1.28倍、交付枚数、11万6,637枚、1.2倍、利用回数、517万1,654回、0.96倍、市負担金、3億6,159万6,560円、0.97倍となっています。 また、分析結果として、対象人口や交付枚数の伸びに比べ利用回数は年々減少しており、将来的にも減少傾向であることや年齢層によっては利用が浸透していないなどを挙げています。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 分析結果として、対象人口や交付枚数の伸びに比べて利用回数は年々減少しており、将来的にも減少傾向が見込まれるようです。特に敬老パスの70歳から74歳人口では保有率が低く、利用回数も少ない模様です。今後、何が要因であるのかという掘り下げと対策について検討していただきますように要請いたしておきます。 第3は、新型コロナウイルス感染症により市交通局をはじめ、交通事業者の経営は危機的です。交通事業者は本市の敬老パス事業の必要性は認識しながらも、新型コロナウイルス感染症の中、負担については厳しいという声を聞きます。そういう声に対して敬老パス事業を所管する健康福祉局長はどのような認識を持っておられるのか伺います。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(成尾彰君) 交通事業者からは、コロナ禍の外出自粛等により路線バス等の利用者が大きく減少しており、敬老パス利用者の減額相当分の負担も大きいと伺っており、私もそのように認識しております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 健康福祉局長もコロナ禍の外出自粛等により路線バス等の利用者が大きく減少しており、敬老パス利用者の減額相当分の負担も大きいという認識を持たれているようです。コロナ禍の中の敬老パス事業は健康福祉局だけの課題ではなくて、今後とも敬老パス事業を継続していくためにも短期的でも交通事業者の負担を全庁で考えていただきたいと思います。内部での検討を強く要望いたしておきます。 私は、2019年9月議会におきまして、あいばすの故障等により事業者の代車で運行することもあることから、買換えについて伺ったところ、当局は、「買い換える場合の負担につきましては時期も含め検討してまいりたい」と答弁されました。 そこで、以下伺います。 第1は、12の運行地域の車両購入時期等。 第2は、車両購入が平成20年度及び平成22年度のもののうち80万キロを超えている地域と走行距離をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎企画財政局長(池田哲也君) あいばす車両の購入等の時期は、吉野、谷山、喜入の3地域が平成20年度、伊敷東部、伊敷西部、谷山北部、谷山南部、吉田、松元、郡山の7地域が22年度、小原、小野・伊敷の2地域が28年度となっております。 お触れの地域及び走行距離について、令和2年度末時点で申し上げますと、松元地域93万2,886、吉野地域89万5,982、喜入地域80万2,951キロメートルでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 令和2年度末時点では、松元地域、吉野地域、喜入地域で走行距離が80万キロを超えています。 そこで、第3は、あいばすの買換えの検討状況をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎企画財政局長(池田哲也君) 車両の買換えについては、走行距離などの基準や事業者への補助スキーム等を含め、現在、検討を行っているところでございます。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 車両の買換えについては基準も含めて検討されている模様です。 ここで、現場の声を少し紹介します。 「喜入地域の324号車は、ディーゼル微粒子捕集フィルターの不具合が多く、手動再生の時間は通常15分から30分ぐらいだが、1時間以上かかっている。経年劣化が進み、故障の原因。現在はデフオイル漏れの修理に1か月ほど入っている」、「谷山北部地域の372号車は、修理箇所が多くてスライドステップのモーター故障で発注しているが、1か月たっても来ない」等の状況もあるようです。財政的な課題ももちろんありますが、車両の劣化はお客様の命に直結します。早急な対応を求めておきます。 新しい質問に入ります。 本市の観光振興について伺います。 令和2年鹿児島市観光統計によりますと、令和2年においては1月以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴い、移動の制限や旅行控えの動きが生じたことなどにより観光需要が大きく減少した1年であり、本市においては入り込み観光客数は511万4千人で、前年比48%減となり、宿泊観光客数は207万6千人で、前年比47.0%減と非常に厳しい状況です。下鶴市長は記者会見で、厳しい数字だ、コロナ後を見据えた観光需要の回復、拡大に向けて打てる手は全て打っていかなければならないと述べておられます。令和2年鹿児島市観光統計によりますと、本市の修学旅行の総数は、令和元年が2万3,837人、令和2年が2万584人と減少しています。 そこで、本市の修学旅行の状況について数点伺います。 まず、第1は、新型コロナウイルス感染症の影響がなかった令和元年と令和2年を比べて、小学校、中学校、高等学校、その他の区分ごとに本市を旅行先とした県内の修学旅行生の数を。 第2は、令和2年において本市を旅行先とした県内の修学旅行生数の月別における特徴をお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎観光交流局長(小倉洋一君) お答えいたします。 本市を旅行先とした県内の修学旅行生につきまして、延べ宿泊者数を各区分ごとに令和元年、2年の順で申し上げますと、小学生、995、2,762、中学生、42、1,566、高校生、ゼロ、471、その他、53、133人でございます。 同修学旅行生の数の令和2年の月別特徴は、新型コロナウイルス感染症の影響等により、例年、春のピークである5月を含む1月から8月まではゼロで、コロナの影響が少し落ち着いた9月から12月までは前年同期比約22倍と大幅に増加いたしました。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 本市を旅行先とした県内の修学旅行生数は、延べ宿泊者数で令和2年では小学生、中学生、高校生、その他のいずれも大きく伸びています。関係者の取組に敬意を表します。 第3は、本市は修学旅行誘致の対策の1つとして、本市観光施設等の無料化を行っていますが、それがどのような効果を生み出しているものかお示しください。 以上、答弁を求めます。 ◎観光交流局長(小倉洋一君) 本市観光施設等の無料化は、実施を始めた2年9月以降、3年8月末までに約350校、2万人以上に利用されており、コロナ禍で本市の観光客数が大幅に落ち込む中、一定の効果があったものと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 本市観光施設等の無料化は、コロナ禍で観光客数が大幅に落ち込む中、一定の効果があった模様です。 第4は、今後も修学旅行誘致は厳しい状況が予想される中で、本市としてはどういう戦略を持っておられるのか伺います。 以上、答弁を求めます。 ◎観光交流局長(小倉洋一君) 修学旅行はコロナ禍においても一定の需要が見込まれることから、これまで施設無料化の期限を3年12月から4年3月まで延長したほか、今回の補正予算で修学旅行誘致補助金を増額計上したところであり、引き続き、さらなる誘致に向け取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁をいただきました。 修学旅行はその時期しか行けませんし、何よりも将来のリピーターにつながっていきます。次年度の施設無料化は新型コロナウイルス感染症の状況次第ですし、また、財政も絡むことではありますが、本市を旅行先とした県内の修学旅行生対策の1つとして検討されることを要望いたします。答弁にありますように修学旅行誘致についてはさらなる誘致の取組に期待いたしておきます。 新しい質問に入ります。 武岡団地中央線の舗装新設改良事業について伺います。 この道路は田上から武岡団地中央に向かう幹線道路ですが、平成27年から改良事業が行われています。この改良事業によって、道路の舗装はもちろん、さらに歩道が整備されており、大変歩きやすくなったという地域の皆様方の声をいただきます。 そこで、以下伺います。 第1は、この改良事業の特徴をお示しください。 第2は、この道路は未着手区間もあるようですが、いつ頃完成予定なのかお示しください。 第3は、この舗装新設改良事業は今後どのように進めていかれるのか伺います。 以上、一括して答弁を求めます。 ◎建設局長(福留章二君) お答えいたします。 お触れの事業については、道路の安全性と機能向上を図るため、老朽化した車道や歩道の舗装改良を実施しております。 令和2年度末時点で計画延長およそ1,200メートルのうちおよそ700メートルが完了しており、今後も順次整備を進め、早期に完成できるよう努めてまいります。 なお、今後のお触れの事業の整備については、厳しい財政状況の中、交通量の多い幹線市道などを優先的に進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大森 忍議員 登壇] ◆(大森忍議員) 答弁いただきました。 武岡団地中央線の歩道の一部はバリアフリー対応になっている模様です。私の居住する武岡団地は、団地造成後、約40年を超えています。当初は緑の多い環境で喜ばれていた模様ですが、住民も高齢化する中で、歩道上の樹木も大きくなり、場所によっては歩道が通れず、車道を歩いている高齢者をよく見かけます。答弁では、今後の整備については交通量の多い幹線市道などを優先的に進められるとのこと、ぜひ地域の実情も勘案していただき、高齢者の方々にも優しいまちづくりを進めていただきますように要望いたしまして、私の全ての個人質疑を終了いたします。 ○議長(川越桂路君) 以上で、大森 忍議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) △延会 ○議長(川越桂路君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(川越桂路君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前10時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。             午後4時1分 延会──────────────────────    地方自治法第123条第2項の規定により署名する。         市議会議長  川  越  桂  路         市議会議員  瀬 戸 山  つ よ し         市議会議員  たてやま  清  隆...